【FutePor Scout File Number 10】ディオゴ・ジョッタ(パソス・デ・フェレイラ)

「彼はフェルナンド・トーレスと良く似た特徴を持っている」

かつて弱小パソスをポルトガルリーグ3位まで導き、ポルトの監督を務めた経験もある若き名将パウロ・フォンセッカ現ブラガ監督は語る。

フォンセッカ監督がポルトを解任された後に築いたパソスでの第2次政権。そこで18歳のディオゴ・ジョッタを大抜擢した。ディフェンスラインの裏へ抜け出る動きやボールを持ったときの姿勢、シュートフォームにインタビューに答える精悍な顔立ちまで、確かにスペインの名ストライカーに良く似ている。まさに「ポルトガルのフェルナンド・トーレス」と言える存在だ。

ポルト郊外に位置するゴンドマールの下部組織で育ったジョッタは、2013-14シーズンにパソスのユースへ入団した。そして2014-15シーズンに、クラブへ復帰した英雄フォンセッカ監督に抜擢されトップチームのレギュラーに。この年、12試合で4ゴールと優れた得点率を記録した。2015-16シーズン、ブラガへ移ったフォンセッカの後任監督ジョルジ・シマオンもジョッタに大きな信頼を寄せており、パソスでの2年目もチームの若きエースとして君臨している。

そんな早熟の天才の噂はイベリア半島を横断し、隣国スペインまで到達した。本家フェルナンド・トーレスに苦しめられることの多いバルセロナが、「ポルトガルのトーレス」獲得に関心を持ったのだ。そして、ジョッタを一目見ようと、ポルト対ベンフィカの「オ・クラシコ」前日に行われたパソス対リオ・アベの試合にスカウトを派遣した。

ポルトガルリーグ第8節、マデイラ島で行われたマリティモ戦では、フェルナンド・サントス代表監督が見守る中、チームの2点目を決めた。シマオン監督が試合前の公式会見で述べた「パソスにはU-21代表にふさわしい選手がいる」との後押しを受け、U-21代表およびフル代表選出へ好アピールを果たした。

19歳で名門アトレティコ・マドリードのキャプテンに就任し、23歳の若さでリバプールのエースに君臨したフェルナンド・トーレス。ポルトガル版トーレスことディオゴ・ジョッタも、本家に負けじと劣らず早期にビッグクラブへの階段に足を踏み入れそうだ。ジョッタの成長は、万年センターフォワード不足に悩むポルトガルにとっても拠り所であり、18歳の若者ながら、母国スペインをEURO2008優勝へ導いたトーレスの最盛期を再現する使命が課せられているのだ。活躍次第ではU-21代表はおろか、フル代表にも選出されるかもしれない。そう思わせる可能性を秘めた18歳の若きエースがパソスを牽引する。