#7「まるで大人な、子供達」

前回は「黄金比率の応援団」と題して、FCポルトのサッカースクールを取り巻く「親御さん」にスポットを当てて書かせていただきました。子供達を育てるにあたって、クラブや指導者が大切なのはもちろんですが、それらを支える周りのサポートや振る舞いこそ、本当に大切なことなのだと、僕自身実感した出来事でもありました。子供達に最も近い存在である親御さんが間違った振る舞いをしてしまえば、子供の将来を潰しかねません。

では、そんな素晴らしい応援団のもとでサッカーをしている彼らは、一体どんな選手達なのでしょうか?練習、試合から見た選手達の様子から感じたことを、今回は書いていこうと思います!

まずはじめに感じたことは、子供達は本当の意味でサッカーを楽しんでいる、ということです。「楽しむ」とは、ただリラックスしてプレーをすることではなく、ふざけて好きなようにプレーをすることでもなく、文字どおり「本気」でサッカーをプレーしていた、という意味です。ですから、本気で喜ぶし、本気で悔しがります。その様子は、なかなか自己表現ができない日本の子供たちとは、良くも悪くもまったく違った様子に見えました。
本当に小さな子供でも、試合中によくコミュニケーションをとりますし、審判に意見しますし、当たり前のように「自己表現」をします。
僕が見た試合は、相手チームも非常に良いチームで、FCポルトは負けてしまったのですが、自分たちよりも体が大きい選手に対してもひるまず戦い、素晴らしい試合を見せてくれました。試合直後、負けて落ち込む素振りを見せるも、すぐに仲間同士励ましあい、円陣を組み、大きな声で鼓舞しあう姿は、日本ではなかなか見ることができない光景だなあと、感動を覚えました。

サッカーというスポーツをする上で、「自己表現をする」こと、そして「コミュニケーションをとる」ことは、もっとも基本的でもっとも重要なことだと思います。国民性ももちろんありますが、外国の子供たちはそれが自然に出来ているので、まるで大人の試合を見ているかのように感じます。小さな子供の試合で、あんなに白熱して、熱狂するような試合を見たのは初めてかもしれません…

まるで大人な、子どもたちでした。

【寄稿アミーゴ】

kazumaKA’zuma

1992年生まれ東京都出身。2016年世界のサッカーを観るためにアジアとヨーロッパ15ヶ国以上を歩きまわって来ました。サッカーと本と、時々写真で生きています。

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