名詞

英語と違いポルトガル語の名詞は「男性名詞」と「女性名詞」の2種類に分類されます(ちなみに、この「男性」「女性」とは性別を示す訳ではなく、「対となる概念」を象徴する言葉として使用されています)。一方で性とは反対に、ポルトガル語の名詞は英語と同じく「単数/複数」に分類されます。

そのため、名詞を見るときの着眼点は以下2点が重要となります。

①男性形か女性形か
②単数形か複数形か

そして、この名詞の性と単複を判断する上での大原則は以下の通りです。

男性名詞:-oで終わる単語
女性名詞:-aで終わる単語
名詞の複数形:-sで終わる単語

ただし、この大原則に当てはまらない細やかなルールがあります。
大原則を頭に入れながら、以下名詞に関するルールを見ていきましょう。

男性形と女性形

原則1
「-oで終わる名詞は男性形、-aで終わる名詞は女性形」
例:
男性名詞:o jogo (試合)、o campo (ピッチ)
女性名詞:a bola (ボール)、a linha (ライン)
(※名詞の前に記載している「o」と「a」は、英語で言う「the」に該当する冠詞です。ポルトガル語は冠詞も男性形/女性形、単数/複数によって変化します。冠詞については次回紹介します)

原則2
「-ãoで終わる名詞は、具体的なら男性形、抽象的なら女性形が多い」
例:
男性名詞:o dragão (龍)、o leão (ライオン)
女性名詞:a opinião (意見)、a opção (選択肢)

原則3
「-emaで終わる名詞は-aで終わりながら男性形が多い」
例: o problema (問題)、o sistema (システム)

原則4
「-dade/-ez/-gem/-tudeで終わる名詞は女性形が多い」
例:
a qualidade (クオリティ)、a nacionalidade (国籍)、a velocidade/a rapidez (速さ)、a arbitragem (判定)、a atitude (態度)

原則5
「名詞に生物学的性がある場合、名詞の性も生物学的性に一致させる」
例:
o filho (息子)/a filha (娘)
o professor (男性教授)/a professora (女性教授)
o português (ポルトガル人男性)/a portuguesa (ポルトガル人女性)
(※上記のように、男性名詞の語尾-oを-aに変える、また、-rと-êsで終わる男性名詞は語尾に-aを加えると大抵の場合は女性名詞になります)

原則6
「男女同形の名詞の性は冠詞で判別する」
例:
o jornalista (男性記者)/a jornalista (女性記者)
o futebolista (男性サッカー選手)/a futebolista (女性サッカー選手)
(※-istaで終わる名詞は男女同形のものが多い)

単数形と複数形

単数形を複数形に変える際には、基本的に下記の原則に従います。大原則は、前述の通り語尾に-sを付けることです。

原則1
「語尾に-sを付ける」
例: os jogos、as linhas
(※こちらも次回詳述しますが、名詞を複数形にして-sを付けた場合、冠詞にも-sが付きます)

原則2
「-ãoで終わる名詞は、以下3パターンの複数形がある」
1.-ãoにそのままsを付ける
例: o irmão → os irmãos (兄弟、兄妹)
2.-ãosを-õesに変える
例: o dragão → os dragões (ポルトの愛称)、o leão → os leões  (スポルティングの愛称)
3.-ãoを-ãesに変える
例: o alemão → os alemães (ドイツ人男性)
(ドイツ人女性は a alemã/as alemãsのようにパターンAに従う)

原則3
「-r/-zで終わる名詞は語尾に-esを付ける」
例: os professores、os rapazes (青年)

原則4
「-sで終わる名詞は-esを付けることが多い」
例:
o país (国) → os países
o japonês (日本人) → os japoneses
(※前回ご紹介した後ろから2番目の音節にアクセントを付けるというポルトガル語の発音原則により、japonêsの「ê」につくアクセントは取れ「os japo‘ne’ses」と強調します)
(※ o lápis (鉛筆) → os lápis のように例外あり)

原則5
「-mで終わる名詞は-mを-nsに変える」
例: o homen (男性) → os homens

原則6
「-lで終わる名詞は-lを-isに変えることが多い」
例: o espanhol (スペイン人男性) → os espanhóis
(※こちらも前述の発音原則により、「o」にアクセントが付く)

もちろん、前回述べたようにポルトガル語は例外の多い言葉であり、これら原則から外れる名詞もあります。例えば、-ãoで終わる具体的な名詞は男性形と記載しましたが、「手」は「a mão」と女性形です。例外は見つけた都度覚えていくといいでしょう。

<参考文献>
『しっかり学ぶポルトガル語』著:カレイラ松崎順子(ペレ出版、2003)

<その他の文法事項を学ぶ>

FP-Learning

<推薦図書>

→一般的な文法書とは違い、文庫本のようにすらすらとポルトガルのポルトガル語の基礎文法を学べます。机に向かう暇がなく、電車や布団の中で肩を張らずに学びたい方向け。

→本に書かれた単語を指さして、旅行中に現地人と意思疎通を図るのが本書の最大の目的ですが、日本には数少ないポルトガルのポルトガル語単語帳としてもかなり重宝できます。