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【保存版】17-18季、ポルトガル1部全18チームの監督人事と3名の注目監督を紹介!

ベンフィカの4連覇で幕を閉じたポルトガルリーグ2016-17シーズン。昨季もベンフィカの強さが際立った1年になったが、特筆すべきは、何と言っても、異常なまでの監督の流動性だろう。昨季は、1部所属18チーム中13チームが監督を途中交代させ、そのうち6チームは2度も指揮官を入れ替えた。1年に19回もの監督交代が行われるなど、世界でも類を見ないほどに、ポルトガルリーグの監督にとっては厳しい1年となった。

来たる2017-18シーズンも、10数回は監督交代が行われることだろう。新シーズンを迎えるにあたり、1部所属全18チームが昨季どのように監督を入れ替え、今季は誰を指揮官に据えてシーズン開幕を迎えるのか整理した。ぜひ、新シーズンの監督名鑑としてご利用頂きたい。

ベンフィカ:ルイ・ビトーリア

1位 ベンフィカ
ルイ・ビトーリア(続投)

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就任2年目の昨季は、前年のリーグ得点王・年間MVPであるジョナスが負傷離脱に悩まされるなど、リーグ2連覇に一時暗雲が立ち込めた。それでも、シーズン途中にパリ・サンジェルマンへ移籍したゴンサロ・グエデスや、リーグ最優秀若手選手に選ばれたRSBネウソン・セメード、リーグ最優秀GKに選ばれたエデルソン・モラエスら、監督自身が1年目に抜擢し、重宝した若手選手がチームの中心選手としてたくましく成長した。初年度に植えた種を見事に花開かせ、リーグ2連覇を達成。ジョルジ・ジェズス期から続き、ベンフィカにリーグ4連覇の快挙をもたらした。

就任3年目となる今季は、リーグ5連覇に向け最大の正念場となる。2シーズン前にビッグクラブへ羽ばたいたレナト・サンチェス(バイエルン)に続き、今季は前述のグエデスのみならず、セメード(バルセロナ)やエデルソン(マンチェスター・シティ)、CBビクトル・リンデロフ(マンチェスター・ユナイテッド)ら「ビトーリア・チルドレン」が一斉に退団。プレシーズンに行われたヤングボーズとのテストマッチでは1-5で大敗するなど、早速チーム状況が心配されている。

リーグ3連覇の快挙を達成するためにも、ルイ・ビトーリアには、就任1年目のように無名な若手選手を、ルイゾンやジョナス、ミトログルら経験豊富なベテラン選手と高度に融合させることが求められる。「第2期ビトーリア・チルドレン」を輩出しないことには、リーグ5連覇の夢はライバルに阻まれてしまうことだろう。

ポルト:セルジオ・コンセイサオン

2位 ポルト
ヌーノ・エスピリト・サント(今季:ウルバーハンプトン)
→セルジオ・コンセイサオン(前季:ナント)

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かつてアンドレ・ビラス・ボアスビトール・ペレイラが成し遂げたリーグ3連覇の黄金時代も今や昔。パウロ・フォンセッカ、フレン・ロペテギ、そしてヌーノ・エスピリト・サントと、監督を取っ替え引っ替えし、チームは安定性を喪失。タイトルから長らく見放されている。昨季はバレンシアで名声を高めたクラブOBヌーノでも、王座奪還とはならず。リーグ戦では、ペレイラのもと無敗優勝を成し遂げた2012-13シーズン以来となるリーグ戦ホーム無敗を達成したものの、得点力不足に悩まされ、全コンペティションを通したドローの回数は、クラブ史上最多となる16回という不名誉に。ヌーノ・エスピリト・サントは、シーズン終了後に事実上の解任の形で、愛する古巣の監督を自ら辞した。

新監督に迎えられたのは、2年連続となるクラブOB。かつてモウリーニョが率いたポルトでもプレーした元ポルトガル代表FWセルジオ・コンセイサオンが就任した。ベンフィカやスポルティングらライバルと比較して、移籍市場では全くと言っていいほど動きを見せなかったポルトにとっては、ブラガやビトーリア・ギマラインスなど、ポルトガル屈指の強豪クラブでキャリアを積んだ監督自身が最大の補強に。ポルトガル代表期待の若手FWアンドレ・シウバをミランに放出したが、プレシーズンはエースFWチキーニョ・ソアレスと、ベシクタシュから復帰したバンサン・アブバカルの2人が絶好調。ニースからRSBリカルド・ペレイラも復帰するなど、最小限の補強と、ロペテギ・ヌーノ時代に冷遇された選手たちの復帰により、監督が望むベストな布陣が整った。

開幕のエストリル戦に向けては、平日開催ながら4万枚のチケットがすでに販売されるなど、ポルティスタからの期待も一際厚い。王座奪還へ、今季のポルトは一味違う。

スポルティング:ジョルジ・ジェズス

3位 スポルティング
ジョルジ・ジェズス(続投)

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イスラム・スリマニとテオ・グティエレスの2枚看板を失い、シーズン開幕前から前線の陣容が心配されたスポルティング。一昨年は就任1年目のジョルジ・ジェズスのもと、リーグ王者まで勝ち点2差まで迫っていたが、昨季は厳しいシーズンになることが予想され、案の定、一時ブラガに3位の座を奪われるなど苦戦が続いた。それでも、リーグで唯一30ゴールの大台を超え得点王に輝いたバス・ドストと、ポルトガル代表にも定着したアシスト王ジェウソン・マルティンスの2人に支えられ、何とか3強の地位は死守した。

今季は就任3年目となるジョルジ・ジェズスに、もう戦力が十分ではないとの言い訳は許されない。クラブは、かつてベンフィカで国内3冠を達成した名将を援護すべく、これまでのクラブ史の中でも類を見ないほどに積極的な補強を実施。リオ五輪ポルトガル代表10番ブルーノ・フェルナンデスや、CSKAモスクワで本田圭佑とプレーしていたセイドゥ・ドゥンビア、ジョルジ・ジェズスのベンフィカ時代の教え子ファビオ・コエントラン、そして、バルセロナからジェレミー・マテューを獲得するなど、ポルトガル国民も驚く大型補強を敢行した。

プレーシーズンマッチでは、昨季CLベスト4のモナコに2-1で勝利するなど、メンバーがガラッと変わったチームの連携もまずまず。ベンフィカ時代から多くの選手を引き抜かれながら強固なチームを築き上げてきたジョルジ・ジェズスにとっては、ゼロからチームを作り直すのはお手の物。2001-02シーズン以来となるタイトル奪還へ。今季はサポーターも大いに期待できる1年になりそうだ。

ビトーリア・ギマラインス:ペドロ・マルティンス

4位 ビトーリア・ギマラインス
ペドロ・マルティンス(続投)

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9年ぶりに北のライバル、ブラガを上回り、リーグ4位の快挙を成し遂げたギマラインスは、国内屈指の名将になりつつあるペドロ・マルティンスが、引き続きチームを指揮。新監督を探していたポルトや、国外ではオリンピアコスなどからの引き抜きの噂もあったが、ひとまず監督の慰留に成功した。

昨季は、シーズン途中にチキーニョ・ソアレスがポルトに引き抜かれる中、エースFWムサ・マレガが奮闘。しかし、同選手は今季からポルトへレンタルバックしており、前線の破壊力は昨季に比べてやや物足りない印象。ELに出場するポルトガルクラブの多くはリーグ戦で調子を落とす傾向があるため、今季は踏ん張りどころだ。

ブラガ:アベル・フェレイラ

5位 ブラガ
アベル・フェレイラ(続投)

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昨季は、50年ぶりにカップ戦のタイトルをもたらしたパウロ・フォンセッカがシャフタールに引き抜かれ、ポルトからジョゼ・ペゼイロを招聘。リーグでは4位以上を維持し、開幕から最低限の結果を残していたが、ディフェンディング・チャンピオンとして臨んだポルトガルカップで、2部コビリャン相手にまさかの敗退を喫したことを機に、突然の監督解任。ここから雪崩のようにチーム状況は悪化した。

後任として、昇格組シャービスでリーグ7位と奮闘していた国内きっての若手監督ジョルジ・シマオンを引き抜くも、若き名将もシーズン途中からではチームを上向きにできず、失意の途中解任に。最終的には、アシスタントコーチであるアベル・フェレイラが、今季の監督にも落ち着いた。

今季の最低条件は、ギマラインスからのリーグ4位奪還。戦力としては、スポルティングからリカルド・エスガイオとジェフェルソンをダブルで獲得し、DFラインの両翼を大幅に強化。シーズン9ゴールを決めたリカルド・オルタもマラガから完全移籍するなど、リーグ4位奪還に向け陣容は万全だ。38歳の青年監督にとっては、名将へのキャリアを築くにあたり勝負の1年となる。

マリティモ:ダニエル・ラモス

6位 マリティモ
ダニエル・ラモス(続投)

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昨季は新監督パウロ・セーザル・グスマオンが振るわず、シーズン開幕当初から絶不調に。しかし、早々に監督解任の手を打ったことが奏功し、終わってみればリーグ6位と大健闘した。

今季は、後半戦の躍進を主導したダニエル・ラモスがシーズン開幕からチームを指揮するため、リーグ5位以上も射程圏内だろう。2部クラブが主戦場であった同監督にとっても、1部の主要クラブで自身の手腕を見せつける絶好のチャンスとなる。

リオ・アベ:ミゲウ・カルドーゾ

7位 リオ・アベ
ルイス・カストロ(今季:シャービス)
→ミゲウ・カルドーゾ(前季:シャフタール アシスタントコーチ)

上位進出を狙った昨季は、新監督ヌーノ・カプーショが途中解任。新監督として、前年にアンドレ・シウバを主力に据えてポルトBで2部優勝に輝いたルイス・カストロを招聘。見事、同監督はチームを7位に引き上げ、今季はシャービスに引き抜かれた。

新監督には、昨季シャフタールでパウロ・フォンセッカ監督のもとアシストコーチを務めたミゲウ・カルドーゾが就任。フォンセッカのアシスタントは、前任者ルイス・カストロと通ずるものがあるが、カルドーゾは、スポルティングやブラガ、アカデミカなどでドミンゴス・パシエンシア(現ベレネンセス)のアシストコーチも歴任しており、ポルトガルリーグでの経験は十分。近年ポルトガルリーグの上位チームに割り込みつつあるリオ・アベで上位進出ができれば、名アシスタントから名監督への道が拓けることだろう。

フェイレンセ:ヌーノ・マンタ

8位 フェイレンセ
ヌーノ・マンタ(続投)

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2部リーグ3位から1部に昇格したフェイレンセは、降格の最有力候補とみられていたが、周囲の期待を良い意味で裏切り、リーグ8位とまさかの大躍進を遂げた。

その立役者となったのが、ジョゼ・モッタ解任後に途中就任したヌーノ・マンタであった。監督としてフェイレンセ一筋でキャリアを積み上げてきた39歳の青年監督は、今季より、ついに念願叶いシーズン開幕からトップチームを率いることに。昨季後半戦からの勢いを維持できれば、上位進出も夢ではない。

ボアビスタ:ミゲウ・レアウ

9位 ボアビスタ
ミゲウ・レアウ(続投)

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昨季はクラブOBエルウィン・サンチェスを途中解任し、ミゲウ・レアウを招聘。モレイレンセを1部昇格に導いた名将に、今季もチームを託す。ボアビスタは、2014-15シーズンに不正疑惑が晴れ、3部から1部に復帰してからすでに4シーズン目。リーグ優勝経験のある5チームの一角として、そろそろ古豪復活といきたい。

エストリル:ペドロ・エマヌエル

10位 エストリル
ペドロ・エマヌエル(続投)

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昨季は2度の監督交代を敢行するなどチームは大混乱。クラブのレジェンド監督マルコ・シウバ(現ワトフォード)が退任して以来、当初想定されていた「暫定監督」としては異例と言えるほど長らく指揮を執ったファビアーノ・ソアレスもついに解任された。後任のペドロ・ゴメス・カルモーナも早々に見限り、クラブはキプロスのアポロン・リマソールで実績を積んだ若き名将ペドロ・エマヌエルに救いを求めた。

無事、13-14シーズンに4位となったエストリルの面目を保ち残留は決定。今季は、ジョゼ・モウリーニョのポルトでプレーし、アンドレ・ビラス・ボアスのアシスタントとしてリーグ無敗優勝を果たすなど驚異のDNAを持つ指揮官のもと、上位返り咲きを果たしたい。ペドロ・エマヌエルは、マルコ・シウバ以来となるクラブの英雄となれるか。

シャービス:ルイス・カストロ

11位 シャービス
リカルド・ソアレス(今季:アービス)
→ルイス・カストロ(前季:リオ・アベ)

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シーズン途中に、国内屈指の若手監督ジョルジ・シマオンをブラガに引き抜かれる中、リーグ11位でシーズンを終えるなど、昇格組としては大健闘。監督リカルド・ソアレスは、来季より昇格するアービスに引き抜かれた。

今季は、リオ・アベを7位に導いたルイス・カストロと2年契約を締結。ポルトの育成年代を長らく支えてきた同監督にとって、シーズン開幕からトップチームを率いるのは、2005-06シーズンのペナフィエル以来となる。ポルトの裏方の人間から、いよいよその名を全国に知らしめることができるか。

ビトーリア・セトゥバル:ジョゼ・コウセイロ

12位 ビトーリア・セトゥバル
ジョゼ・コウセイロ(続投)

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かつてはポルトやスポルティングなどのビッグクラブで監督を歴任したが、近年は国外を含め所属クラブを転々。14-15シーズンにはマルコ・シウバが築いたエストリルをぶち壊すなど、最近ではすっかり「過去の人」となってしまったジョゼ・コウセイロ。しかし昨季は、18チーム中監督が解任されなかった5チームの監督のうちの1人となり、思わぬ形で脚光を浴びた。(残りの4チームが、ベンフィカ、ポルト、スポルティング、ギマラインスの上位4チームだったからなおさらだろう)

今季は、ポルトがクラブの将来を担うと期待を寄せる2名、リオ五輪ポルトガル代表エースFWゴンサロ・パシエンシアと、世代別代表の常連であるトーマス・ポズタウスキーらが加入するなど、若い力がチームに参画。戦力は整ったが、あとは監督自身が名誉挽回のチャンスをものにできるか。

パソス・デ・フェレイラ:バスコ・セアブラ

13位パソス・デ・フェレイラ
バスコ・セアブラ(続投)

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パウロ・フォンセッカとジョルジ・シマオンが、上位の常連チームに育てあげたパソスだが、昨季はカルロス・ピントのもと、かつてのような下位チームに逆戻り。シーズン途中に就任した33歳の若手監督バスコ・セアブラのもと、何とか降格は免れた。

続投となるバスコ・セアブラにとっては、来季は1部のトップチーム監督して迎える初めてのシーズン。かのビラス・ボアスがポルトで伝説の4冠を成し遂げたのは、現在のセアブラと同じ33歳のとき。若手監督としてひとつ抜きん出るために、今季は目に見える結果を残したい。

ベレネンセス:ドミンゴス・パシエンシア

14位 ベレネンセス
ドミンゴス・パシエンシア(続投)

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昨季は期待を一身に浴びたフリオ・ベラスケスがシーズン途中にまさかの辞任。その後任として監督就任したキン・マシャードは、チーム状況を悪化させ早々にお役御免。ポルトのレジェンドFWであるドミンゴス・パシエンシアが、62年ぶりのスポルティング戦勝利など奮闘し、何とか残留を達成した。

ブラガ時代には、EL決勝でビラス・ボアス率いるポルトと激戦を繰り広げたパシエンシアだが、近年はスポルティングやビトーリア・セトゥバル、その他海外クラブでもいまいち結果を残せずにいる。名誉挽回に向け、今季こそはこの古豪クラブを上位に導かなくてはならない。

モレイレンセ:マヌエル・マシャード

15位 モレイレンセ
プティ
→マヌエル・マシャード(前:アロウカ)

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昨季はリーグ杯でポルトやベンフィカ、ブラガなど強豪クラブを次々と打ち破り、まさかの初優勝を飾ったモレイレンセだが、リーグでは低迷を続け、ペパとアウグスト・イナーシオの2人の監督を解任した。シーズン末まで指揮を執ったプティが、ポルトとの大一番に勝利するなど、何とかチームを残留に導いたが、シーズン末には同監督もクラブと双方の合意のもと契約を解消した。

モレイレンセは新監督として、61歳の老将マヌエル・マシャードと単年契約を締結。同監督は昨季、5シーズン率いたナシオナルを解任され、チームはのちに最下位に沈み降格。また、シーズン途中から率いたアロウカでも、早期に解任され同じくのちに降格するなど、関わった2チームがともに降格する見事な疫病神っぷりを発揮。大宮アルディージャへ移籍した昨季の中心選手カウエも退団するなど、今季は残留に向けまさに正念場。疫病神に足を取られ、再び2部に落ちるのだけは避けたいところだ。

トンデーラ:ペパ

16位 トンデーラ
ペパ(続投)

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新シーズンは、シーズン途中に就任したペパと契約を1年延長。同監督は、2010-11にアシスタントコーチとして率いたチームへの残留を決めた。昨季は開幕から長らく最下位に沈み、プティも退任するなど低迷を続けたが、ペパの監督就任もあり、前半の勝ち点「10」から、後半は「22」を上積み。昨季後半戦の勢いそのままに、早いうちに残留を決めたい。

ポルティモネンセ:ビトール・オリベイラ

2部1位 ポルティモネンセ
ビトール・オリベイラ(残留)

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昨季はポルティモネンセを2部リーグ優勝に導き、自身は5年連続10回目の1部昇格を達成したビトール・オリベイラ。例年、昇格の任務を終えると他の2部クラブへ引き抜かれる同監督だが、今季はポルティモネンセに残留し、2004-05シーズンぶりに強豪並み居る1部に挑戦。ポルトガルいちの「昇格王」は、久々の1部リーグに爪痕を残せるだろうか。日本でも馴染み深い元鹿島FWファブリシオと、日本人FW亀倉龍希の2選手にも注目だ。

アービス:リカルド・ソアレス

2部2位 アービス
ジョゼ・モッタ(今季:スファクシアン(チュニジア))
→リカルド・ソアレス(前:シャービス)

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後半に怒涛の追い上げを見せ、圧倒的首位に立っていたポルティモネンセから一時王者の座を奪いかけたアービス。今季はシャービスからリカルド・ソアレスを引き抜き、1部定着に挑む。

注目監督

1.ペドロ・エマヌエル(エストリル)
記事中でもご紹介したように、驚異のDNAを持つ、次期ポルトガル人名監督候補のひとり。マルコ・シウバ以来となるエストリル上位復活の鍵を握る。

2.バスコ・セアブラ(パソス・デ・フェレイラ)
パウロ・フォンセッカはパソスでリーグ3位の奇跡を起こした翌年にポルトへ。ジョルジ・シマオンもリーグ7位から回り回ってブラガへ。近年パソスを上位に導いた若手監督にとって、同クラブはビッグクラブへの登竜門的な存在となりつつある。今季のポルトガルリーグでも、33歳と飛び抜けて若いセアブラにとっては、今季の成績次第では名門クラブ行きも夢ではなくなる。

3.ヌーノ・マンタ(フェイレンセ)
降格の最有力チームを8位に導いた手腕はお見事。シーズン開幕からチームを指揮できる今季は、さらなる上位進出も期待できる。リオ五輪で日本代表相手に4得点を沈めたチームの10番エテボ・オグヘネカロの残留次第では、今季のポルトガルリーグでフェイレンセが台風の目になる可能性は十分に考えられる。

以上、2017-18シーズンの1部18チームについて、監督人事を紹介した。今季は歴史上初めて1部・2部の全クラブが、ポルトガル人指揮官を監督に据えて新シーズンを迎える。今年もこの中から、将来世界のビッグクラブに羽ばたく人材が生まれることを期待したい。

【保存版】16-17シーズン、ポルトガル1部リーグ全18チームの監督人事と注目監督

ベンフィカのリーグ3連覇で幕を閉じた15-16シーズンのポルトガル1部リーグは、監督人事に関して言えば、まさに「歴史的な」1年だった。6年間ベンフィカを率いたジョルジ・ジェズス監督が、宿命のライバルであるスポルティングへ禁断の電撃移籍を果たし、ポルトガル全土を震撼させたのだった。(参照:【保存版】2015-16ポルトガル1部リーグを戦う18チームの監督人事)

来る16-17シーズンの監督人事最大の注目は、史上稀に見る3強の名監督対決である。14-15シーズンのジョルジ・ジェズス(ベンフィカ)、マルコ・シウバ(スポルティング)、ロペテギ(ポルト)の三つ巴も見応えのある激戦ではあったが、今季は彼ら以上の実力者が揃った(ジョルジ・ジェズスはチームを替え再び激戦へ)。ベンフィカを率いるは、昨季就任1年目でリーグ制覇やCLベスト8の偉業を成し遂げたルイ・ビトーリア。スポルティングを率いるは、国内トップのタイトルホルダー、ジョルジ・ジェズス。そして、ポルトの新監督に就任したのは、バレンシアで歴代最多勝ち点を稼ぎ、CL経験も有するヌーノ・エスピリト・サント。名実ともに名将に相応しい3者が、16-17シーズンのポルトガルリーグを席巻することは確実だろう。

さて、前置きが長くなってしまったが、今季も例年通り、新シーズンの1部リーグを戦う18チームの監督人事をまとめてみた。今回の特徴は、国内名監督の「名誉挽回」、そして2部クラブからステップアップを果たした若手監督らの「下剋上」であろう。ぜひ、3強以外のクラブを率いるこれら監督にも刮目いただきたい。

(以下、かなりの文量になりますので、閲覧したい項目に絞ってご覧いただくなど、名鑑としてご活用ください)

16-17シーズン18チーム監督一覧

ベンフィカ-ルイ・ビトーリア

昨季1位 ベンフィカ
ルイ・ビトーリア(続投)

6年の長期政権を築いたジョルジ・ジェズスが最大のライバル、スポルティングへ。10つのタイトルを獲得した名将の後釜として迎え入れられたルイ・ビトーリアへの期待値は当初は微々たるものであった。リーグ開幕直後の第2節アロウカ戦では早速黒星をつけられ、前半戦の不調から解任騒動までもが巻き起こった。
しかし蓋を開けてみれば、後半戦に失速したスポルティングとポルトを尻目に破竹の連勝でリーグ3連覇を達成。リーグカップでも優勝を果たし、自身初となるCLではベスト8の快挙を成し遂げた。
当初の期待値を大幅に上回ったルイ・ビトーリアだったが、その功績はタイトルだけにとどまらない。同監督が抜擢し、ポルトガル代表に選ばれたゴンサロ・グエデスネウソン・セメード、バイエルンに移籍し、クラブに莫大な資金をもたらしたレナト・サンチェス、そして、ベンフィカの控えGKからブラジル代表にまで登り詰めたエデルソン・モラエスなど、フットボール界の未来を担う若手選手をわずか1シーズンで大量に輩出した。
EURO2016で大ブレイクを果たしたレナト・サンチェスこそ失ったが、その他有望な若手選手は残留が有力。2年目となる今季も、ベテランと若手が高度に融合し、ユースから次々と新戦力が台頭する理想的なチームになるだろう。リーグ4連覇へ、「絶対王者」の地位を確立するとしたら、今季はまたとない機会だ。

スポルティング-ジョルジ・ジェズス

昨季2位 スポルティング
ジョルジ・ジェズス(契約更新)

名将ジョルジ・ジェズスに率いられ、2001-02シーズン振りのリーグタイトル奪還が期待されたスポルティング。チームはシーズン序盤から好調を維持し、スリマニやジョアン・マリオら中心選手も、キャリアでベストと言えるパフォーマンスを発揮した。しかし、シーズン後半にベンフィカの猛追撃に屈し、最終的には勝ち点2差でリーグ王者の座を逃した。それでも、ブルーノ・デ・カルバーリョ会長のジョルジ・ジェズスへの信頼は厚く、シーズン終了後には2019年までの契約延長を結んだ。
これにてジョルジ・ジェズス政権は2年目に。チームの完成度はポルトガルリーグでも随一である。主力選手の大量引き抜きが噂されているからこそ、ベンフィカ時代に多くのスターを失いながらも国内3冠を達成したその手腕になおのこと注目が集まる。

ポルト-ヌーノ・エスピリト・サント

昨季3位 ポルト
ジョゼ・ペゼイロ(来季:ブラガ)
→ヌーノ・エスピリト・サント(元:バレンシア)

シーズン前半、リーグ無敗をひた走ったチームの好調が嘘かのように、後半戦に大失速したロペテギ率いるポルト。事態がさらに悪化する前にと、ショック療法として招聘したジョゼ・ペゼイロは、大半のポルティスタの予想通り、チームをさらなる泥沼へと陥れてしまった。
当然ながら途中解任となったペゼイロの後任には、クラブの元GKヌーノ・エスピリト・サントが就任。バレンシアをCLの舞台に引き戻し、クラブ歴代最多勝ち点数を獲得するなどスペインで一躍脚光を浴びた若き指揮官と2018年までの契約を結び、クラブの再建を託した。同監督は、中小クラブであるリオ・アベを2つの国内カップ戦で決勝に導くなど、ポルトガルでの実績は合格ライン。ルイ・ビトーリアとジョルジ・ジェズスがシーズンをかけて「仕上げた」ベンフィカとスポルティングを相手に優勝戦線に割り込めるか。クラブ会長ピント・ダ・コスタの目にはもう、3年連続でベンフィカに譲り渡したリーグ王者のタイトルしか映っていない。1年目であろうと絶対的な「結果」が求められる。

ブラガ-ジョゼ・ペゼイロ

昨季4位 ブラガ
パウロ・フォンセッカ(来季:シャフタール・ドネツク)
→ジョゼ・ペゼイロ(前季:ポルト)

ブラガを最低限のミッションであるリーグ4位に導き、ポルトガルカップではクラブに50年ぶりのタイトルをもたらしたパウロ・フォンセッカが、さらなる挑戦を求めて辞任を表明。国内リーグの戦績とともに躍進を遂げたELにおいて、ベスト8で敗れた対戦相手シャフタール・ドネツクと2年契約を結んだ。
後任には、昨季途中ポルトに就任したジョゼ・ペゼイロが抜擢。昨季はポルトを不調から救うどころかさらなる泥沼に陥れ、ポルトガルカップでは新たに就任することとなったブラガ相手に決勝で敗れた同監督。他の後任候補であったロペテギらと比べ、期待値はどうも低そうだ。監督自身の名誉挽回もしたいところだが、フォンセッカが再び強豪クラブへと復興させたブラガを、まずはリーグ4位に「維持」することが現実的な目標だろう。

アロウカ-リト・ビディガル

昨季5位 アロウカ
リト・ビディガル(契約更新)

誰がアロウカの5位など予想しただろうか。そして、誰がリト・ビディガルのこれほどまでの躍進を予想しただろうか。世間の期待を良い意味で裏切りまくったビディガル率いるアロウカ。今季はEL挑戦でヨーロッパ全土を轟かせたい。2年の契約延長を果たした監督自身も「昨季成し遂げたことはもう関係ない」と、さらなる進化に向け意気揚々としている。ただ、近年のパソスやベレネンセスなど、ポッとEL圏に進出してしまった中小クラブは、ELとの両立に失敗し、リーグでも低迷するのがトレンドではあるが…

リオ・アベ-ヌーノ・カプーショ

昨季6位 リオ・アベ
ペドロ・マルティンス(来季:ビトーリア・ギマラインス)
→ヌーノ・カプーショ(前季:バルジン)

2シーズンに渡りリオ・アベを率い、無事上位戦線に引き上げたペドロ・マルティンスは、強豪クラブの復活を任される形でギマラインスへ。後任には、2年契約を結んだヌーノ・カプーショが選ばれた。
同監督は、選手として長らくポルトガル代表を支え、2002年の日韓W杯にも出場した元名選手。監督になってからは、選手時代を捧げた古巣ポルトでユース監督やアシスタントコーチを務め、昨季は2部のバルジンを指揮していた。監督として初の挑戦となる1部リーグで結果を残せるか。前任者の結果が結果だけに、ハードルは極めて高い。

パソス・デ・フェレイラ-カルロス・ピント

昨季7位 パソス・デ・フェレイラ
ジョルジ・シマオン(来季:シャービス)
→カルロス・ピント(前季:サンタ・クラーラ)


最終節に6位を逃し、念願のEL出場の夢が儚く散ったパソス。しかし、ジョルジ・シマオンは、前シーズンの8位からひとつ順位を上げ、クラブの英雄パウロ・フォンセッカの後任という難しいタスクを若手監督ながら存分にやり切った。その手腕を買われ、2年の契約更新を提示されたという報道もあるが、新たな挑戦を決意し、昇格組のシャービスへ移籍した。
39歳の青年監督の後任には、こちらもまだまだ若い43歳カルロス・ピントが就任。1992-94シーズンを選手として過ごした古巣へ、約20年ぶりの復帰となった。二桁得点を記録し、チームの絶対的エースに君臨したワンダーボーイ、ディオゴ・ジョッタ(アトレティコ・マドリード)の退団を補えるかが鍵となる。

エストリル-ファビアーノ・ソアレス

昨季8位 エストリル
ファビアーノ・ソアレス(契約更新)

クラブを3強に迫る地位に押し上げた英雄マルコ・シウバが去った後、次なる監督ジョゼ・コウセイロ解任後の「暫定監督」としてファビアーノ・ソアレスが監督就任してからはや2シーズン。約半年と見積もられていた同監督の暫定政権は、周囲の期待を裏切り、ついには3シーズン目に到達。クラブも期待を込めて4年の長期契約を用意した。目標はELリーグ出場。監督のみならず、クラブとしても「サプライズ」を起こしたい。

ベレネンセス-フリオ・ベラスケス

昨季9位 ベレネンセス
フリオ・ベラスケス(契約更新)

サー・ピント監督のもと、ELとの両立に苦しみ下位に沈んだベレネンセス。古豪クラブに途中就任したスペイン人監督は、見事にチームを一桁順位まで建て直した。シーズン途中に2018年までの契約延長を果たした昨季後半戦の勢いそのままに、上位返り咲きを目指す。

ビトーリア・ギマラインス-ペドロ・マルティンス

昨季10位 ビトーリア・ギマラインス
セルジオ・コンセイサオン
→ペドロ・マルティンス(前季:リオ・アベ)

前年5位のギマラインスは、ルイ・ビトーリアをベンフィカに引き抜かれ、後任監督アルマンド・エバンジェリスタのもとで大失速。そうして降格圏に沈んでいたクラブに途中就任したコンセイサオンは、破竹の勢いで勝ち星を重ね、一時はリーグ5位へと躍り出た。しかし、シーズン後半に失速し、最終的には二桁順位に。監督自身にも、ギマラインスで監督を続ける意思はなく、両者は別れの道を歩むこととなった。
国内屈指の名将の後任には、ペドロ・マルティンスが就任。リオ・アベでの手腕が評価され、ブラガと双璧をなす北の強豪クラブと2018年までの契約を結んだ。1994-95シーズンに選手としたプレーした古巣をELの舞台に引き戻すことが最低限の目標となる。

ナシオナル-マヌエル・マシャード

昨季11位 ナシオナル
マヌエル・マシャード(続投)

年々順位が下降気味のナシオナルだが、マヌエル・マシャードはポルトガルの中位クラブでは「異例」の監督5年目に突入。変化を避けたクラブの決断が吉と出るか凶と出るか。

モレイレンセ-ペパ

昨季12位 モレイレンセ
ミゲウ・レアウ
→ペパ(前季:フェイレンセ)

当時の昇格組モレイレンセを1部にキープさせたミゲウ・レアウが、さらなる経験を求めて2シーズンを過ごしたクラブを退団。
後任には、今季の1部リーグで最年少監督となる35歳のペパが就任。1年の延長オプションが付いた単年契約を結んだ。昨季は、3月に7戦2勝と不調に陥って突然の解任を宣告されるまで2部フェイレンセを指揮しており、今季から1部に昇格する同クラブの土台を形成。3名の2部リーグ最優秀監督賞候補にもノミネートされた。

マリテイモ-パウロ・セーザル・グスマオン

昨季13位 マリティモ
ネロ・ビンガーダ(来季:ノース・イースト・ユナイテッド(インド))
→パウロ・セーザル・グスマオン(前季:ジョインビレ(ブラジル))

イボ・ビエイラの途中解任にともないマリティモへ到来した64歳の老将ビンガーダ。カルロス・ケイロスのアシスタントコーチとして、1989および1991のU-20ワールドユースで母国の優勝に貢献した同監督は、不調に陥るマリティモをリーグ杯で決勝に導くなど、暫定監督としては十二分な成績を残した。
新監督に選ばれたのは、ブラジル人監督パウロ・セーザル・グスマオン。母国ではフラメンゴ、ボタファゴ、セアラー、パウメイラスなど、数々の強豪クラブを率いた経歴を持つ54歳にクラブの再建を託した。

ボアビスタ-エルウィン・サンチェス

昨季14位 ボアビスタ
エルウィン・サンチェス(契約更新)

プティ監督の突然の辞任から、降格の危機にあった古豪を見事残留に導いたかつての名プレイヤー。選手時代を過ごした古巣と1年の契約延長を果たし、上位進出を目指す。

ビトーリア・セトゥバル-ジョゼ・コウセイロ

昨季15位 ビトーリア・セトゥバル
キン・マシャード
→ジョゼ・コウセイロ(元:エストリル)

トンデーラを2部優勝に導き、鳴り物入りでセトゥバルの監督へ就任したキン・マシャード。前半戦こそ好調を維持したが、チームのエースFWソク・ヒョンジョンがシーズン途中にポルトへ引き抜かれてからは大失速。契約を1年残し、無念の退団となった。
後任に選ばれたのは、マルコ・シウバ政権後のエストリルを率いて以来となる現場復帰のジョゼ・コウセイロ。すっかりコメンテーターとしての印象が強くなった同監督と、2年契約を締結した。エストリルでは無念の途中解任となったが、2013-14以来の復帰となるセトゥバルにて名誉挽回し、フットボール監督としての威厳を取り戻したい。

トンデーラ-プティ

昨季16位 トンデーラ
プティ(契約更新)

昨季は、2度の監督交代の大ナタを振るったトンデーラ。2部優勝の成績を引っさげ1部に臨むも、高い壁を越えられず下位に沈んでいた。しかし、昨季途中に突然ボアビスタを辞任し、チームにやってきた「3人目の監督」プティのもと、見事残留に成功。その功績が認められたかつての名プレイヤーは、2018年までの契約延長を果たした。今季も1部残留が現実的な目標となる。

シャービス-ジョルジ・シマオン

昨季2部2位 シャービス(1位は昇格権のないポルトB)
ビトール・オリベイラ(来季:ポルティモネンセ)
→ジョルジ・シマオン(前季:パソス)

3年連続で2部チームを1部に導いていた「昇格請負人」ビトール・オリベイラが監督就任したシャービス。その実力は噂に違わず、同氏9チーム目・4年連続となる2部昇格を果たした。当の監督自身は、例年通り昇格のミッションを果たしてお役御免。昨季は最終節に昇格を逃し、リーグ4位となったポルティモネンセの監督に就任した。日本では金崎夢生が所属したことで有名な同クラブの昇格を請け負うこととなった。
後任には、昨季パソスをEL出場圏目前の7位に導いた39歳の青年監督ジョルジ・シマオンと2年契約を締結した。パソスは、アトレティコ・マドリードに移籍したディオゴ・ジョッタらタレントが揃ったチームであったが、今回は2部上がりのシャービス。残留に向け、我慢強い戦いが求められる。

フェイレンセ-ジョゼ・モッタ

昨季2部3位 フェイレンセ
ジョゼ・モッタ(続投)


順調に勝ち星を重ねたペパ率いるフェイレンセは、年明けに急失速。監督は突然の不調を理由に解任された。後任に選ばれたジョゼ・モッタは、ポルティモネンセとの昇格をかけた接戦を制し、同クラブの敗北を尻目に最終節に辛うじて1部昇格を果たした。
その功績が認められた同監督は続投が決定。1部挑戦の権利を手にした。しかし、強豪並み居る1部リーグである。チームの残留よりも、まずは監督自身が解任されないことが現実的な第一目標だろう。

注目監督ベスト3

同率1位 ルイ・ビトーリア、ジョルジ・ジェズス、ヌーノ・エスピリト・サント

今季は、例年にも増して「3強によるタイトル争い」の様相が強まることだろう。3強による独占体制を切り崩す有力候補ブラガは、パウロ・フォンセッカを招聘した昨季とは違い、ジョゼ・ペゼイロ率いる今季は順位を下げる可能性が否めない。ベンフィカ、スポルティング、ポルトを打ち負かす有力クラブがおらず、また、3強のチーム力が拮抗していることから、今季は熾烈なタイトル争いが見られることだろう。リーグ4連覇で名実ともに名将の仲間入りを果たしたいルイ・ビトーリア、今季こそは是が非でもタイトルが欲しいジョルジ・ジェズス、失墜したポルトのタイトル奪還を課せられたヌーノ・エスピリト・サント。三者三様の使命を課せられた監督によるただ1つのタイトル争いは、史上かつてない激戦が予想される。

ダークホース監督候補

ペドロ・マルティンス(ビトーリア・ギマラインス)
昨季はルイ・ビトーリア→アルマンド・エバンジェリスタと、監督交代の失敗をあからさまに露呈したギマラインス。しかし、前半戦を降格圏に沈みながら、後半戦は一時5位に躍り出るなど、チームの実力は衰えず。リオ・アベを6位に導いたペドロ・マルティンスがうまくハマれば、リーグ4位も夢ではない。

フリオ・ベラスケス(ベレネンセス)
ポルトガルで異彩を放つスペイン人監督ベラスケス。途中就任ながらベレネンセスを一桁台に引き戻した実力はお見事。シーズン開始からチームを率いられる今季は、昨季築いた土台もあり、上位進出が予想される。

以上、新シーズンを控えた監督人事と注目監督を紹介した。ぜひ本コラムを片手に、今季も熱きポルトガルリーグに注目していただきたい。

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早くも監督解任のギマラインスとアカデミカ。両クラブともに経験豊富な名将に触手

『Record』

今節、チームの低迷を受け、開幕から1ヶ月ほどながら早くも監督解任を敢行したギマラインスとアカデミカ。

昨季5位と上位進出したものの、ルイ・ビトーリア監督をベンフィカに引き抜かれたギマラインスは、若手監督のアルマンド・エバンジェリスタをトップチームへ昇格させた。しかし、チームは開幕から低迷を続け、クラブは7試合で若手監督に見切りをつけた。アカデミカは、昨季チームを残留に導いたジョゼ・ビテルボを続投させたが、ここまでリーグ最下位と振るわず、同監督は解任の道を辿ることになった。

早くも監督解任に踏み込んだ両クラブだが、すでに後任をリストアップしているようだ。両クラブともに、昨季は1部リーグを戦った経験豊富な名将の招聘を目論んでいる。

ギマラインスは、セルジオ・コンセイサオンを後任に選択。同監督は昨季ブラガを4位に導いたものの、ポルトガルカップ決勝のタイトルを悲劇的な形で逃したこともあってシーズン終了後に解任されていた。自身も「ビトーリア・ギマラインスのようなクラブを率いることに、ノーという監督など想像できない。ビトーリアの歴史を知る者は断ることなどできないのだ」と語っており、すでに監督就任へ意欲を見せている。もし実現すれば、昨季率いたブラガのライバルチームの監督を務めることになる。

アカデミカは、ジョゼ・コウセイロとリカルド・シェウの2名をリストアップ。前者は、昨季エストリルを率いていたが、成績不振によりシーズン途中に解任されていた。それでもポルトやスポルティングなどポルトガルを代表する名門クラブを率いた経歴は色あせず、新監督の第一候補として挙げられている。後者は、現在2部リーグ所属のACビゼウの監督を務めている。アカデミカとも関係が深く、2010-11シーズンにジョルジ・コスタ監督率いるテクニカルチームで、フィジカルコーチとして活躍していた過去を持っている。

ともに上位進出を目指しながら開幕を不調で迎えたギマラインスとアカデミカ。これら名将の招聘に成功し、巻き返しを図れるだろうか。

©FutePor -ふとぽる-

【過去コラム再掲】2014-15ポルトガルリーグ激動の監督大移動

2014-15シーズン開幕前に執筆した記事です。ポルトガルリーグの監督を大まかに把握するのにお使いください。

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ベンフィカの国内3冠と共に幕を下ろしたポルトガルリーグ2013-14シーズン。次なる14-15シーズンの開幕に向け、早くもそれぞれのクラブがチームの改革に着手し、まず手始めに監督の確定に奔走している。

このオフシーズンに多くのチームが監督交代に踏み切った。そこで今回は、昨シーズンから引き続き1部リーグで戦う15チームの監督交代事情、そして来シーズンの注目監督についてまとめてみた。

 

【ベンフィカ 昨季1位】

ジョルジ・ジェズス(続投)

昨シーズン、国内3冠とEL準優勝という前人未到の記録を打ちたて、名実ともに名監督の仲間入りを果たした知将。先日、バレンシアやミランなど強豪クラブからの監督要請を断り、残り1年の契約を全うすることを発表。全てを勝ち取ったあとの続投という、困難極める道を選んだ名将の来季に多くの注目が集まる。

【スポルティング 昨季2位】

レオナルド・ジャルディン(来季:モナコ)

→マルコ・シルバ(前:エストリル)

就任1年目にして、前シーズン7位に沈んだスポルティングを2位へと復活させたジャルディン監督が、1年で早くも退団。後を継ぐのはポルトガルリーグで最も注目を集める若手監督マルコシルバ。

2011年にエストリルで現役引退すると、そのままクラブの監督へ就任。1年目で2部優勝を果たし、勢いそのまま2年目で1部5位、3年目の昨季は1部4位と、弱小クラブのエストリルをたった3年間で強豪チームへと押し上げた。来季は念願のビッククラブ指揮となるが、彼の監督人生を左右する1年となるのは間違いない。弱小パソスを3位に押し上げてポルトの監督に就任するも、途中解任されたパウロ・フォンセッカコースを辿るのか、はたまた、アカデミカを降格から救いポルトの監督1年目で全てを勝ち取り世界に羽ばたいたビラス・ボアスコースを辿るのか。その分岐点となるのが1年目の来季である。

【ポルト 昨季3位】

ルイス・カストロ(来季:ポルトB)

→フレン・ロペテギ(前:スペインU-21代表)

リーグ4連覇を目指しチームの舵取りを任せたのは、前シーズンに弱小のパソスを3位に導いた青年監督パウロ・フォンセッカ。しかし、チームは不振を極めて監督を途中解任。内部昇格で暫定指揮を採ったルイス・カストロ元Bチーム監督も状況を好転できずに屈辱のリーグ3位に終わる。再起をかけて敏腕会長が選んだのは、スペインU-19とU-21代表で世界一に輝いたロペテギ監督。早くも監督の意向で若手スペイン人選手の獲得に動くなど、来シーズンはチームのスペイン化が予想される。クラブが多く抱えるメキシコ人やコロンビア人も重宝されることであろう。

【エストリル 昨季4位】

マルコ・シルバ(来季:スポルティング)

→ジョゼ・コウセイロ(前:ビトーリア・セツバル)

3年をかけてチームを劇的に進化させたマルコシルバ監督がスポルティングにヘッドハンティングされる。代わって指揮を採るのが、昨シーズンにセツバルを7位という、可もなく不可もない順位に導いたコウセイロ監督。2005年と2011年には、それぞれポルトとスポルティングを率いた経験があるものの、どちらも途中就任。その他の経歴を見る限りも、マルコシルバが築き上げたエストリル帝国を再び泥沼に陥れそうな危険な臭いのプンプンする監督である。

【ナシオナル 昨季5位】

マヌエル・マシャード(続投)

昨季5位の大躍進が認められ、来季末まで契約を延長。ELとリーグの両立を果たしたいところ。

【マリティモ 昨季6位】

ペドロ・マルティンス(来季:リオアベ)

→レオネル・ポンテス(現:ポルトガル代表アシスタントコーチ)

6位という好成績に満足せずに、新たに招聘したのが、現代表アシスタントコーチのポンテス氏。2005-09シーズンのスポルティング時代および、2010-14シーズンの代表チームにて、現代表監督パウロ・ベントのアシスタントコーチを務める、まさに右腕的存在。2009年のパウロ・ベント途中解任時に暫定監督を務めて以来のクラブチーム指揮が軌道に乗るか。

【ビトーリア・セツバル 昨季7位】

ジョゼ・コウセイロ(来季:エストリル)

ドミンゴス・パシエンシア

コウセイロをエストリルに放出したセツバルが来季を託すのは、ポルトの選手であったパシエンシア。ビラス・ボアス少年が、ボビーロブソン氏に彼の出場機会のなさを訴える手紙を送ったのは有名な逸話。2009-10シーズンはブラガを2位の好成績に導き、翌年10-11シーズンにはEL準優勝を果たすも、リーグ4位がまさかの成績不振とみなされて解任。このELの決勝では、大人に成長したビラス・ボアス監督率いるポルトと対戦するという運命的なシーズンを送った。2011-12シーズンにはスポルティングの監督に就任するも、再び4位に終わり1年で解任。ブラガでもスポルティングでも解任されたのは事実だが、決して悪い成績ではなかった。セツバルが来季の台風の目となることをここに予想する。

【アカデミカ 昨季8位】

セルジオ・コンセイサオン(来季:ブラガ)

→パウロ・セルジオ(前:アポエル)

【ブラガ 昨季9位】

ジョルジ・パイシャオン

→セルジオ・コンセイサオン(前:アカデミカ)

近年3強の牙城を崩し大注目を集めてきた新興クラブだが、今季は監督の途中交代もあり、まさかの9位という大不振に終わる。再起をかけて、同様の順位に終わったアカデミカからコンセイサオンを引き抜く。この選択が吉と出るか凶と出るか。勢いを取り戻し、欧州の舞台に返り咲きたいところである。

【ビトーリア・ギマラインス 昨季10位】

ルイ・ビトーリア(恐らく続投)

【リオアベ 昨季11位】

ヌーノ・エスピリト・サント(来季:バレンシア)

→ペドロ・マルティンス(前:マリティモ)

昨年シーズンは、リーグカップとポルトガルカップ、2つの国内カップで決勝に進出し、リーグ11位ながらも来季のEL出場権を獲得。その立役者であるエスピリト・サント監督が、さらなる野望を求めて退団。バレンシアの新監督に就任した(2014年7月3日)。後を継ぐのが昨シーズンマリティモを6位の好成績に導いたマルティンス監督。躍進のベースは整ったが、ELと国内リーグの両立が鍵となる。

【アロウカ 昨季12位】

ペドロ・エマヌエル(続投)

モウリーニョ監督時代に選手として、またビラスボアス監督時代にはアシスタントコーチとして、ポルトの黄金期を支えた青年監督。1年の契約延長を果たし、2人のレジェンドの後を追い、躍進を目指す。

【ジル・ビセンテ 昨季13位】

ジョアン・デ・デウス(恐らく続投)

【ベレネンセス 昨季14位】

リト・ビデガル(続投)

昨季途中に監督就任し、チームを降格から救ったビデガル監督が2015年まで契約を延長。

【パソス・デ・フェレイラ 昨季15位】

ジョルジ・コスタ(来季:ガボン代表)

→パウロ・フォンセッカ(前:ポルト)

前シーズン3位の大躍進を遂げるも、その立役者であるフォンセッカ監督と最優秀若手賞を受賞したジョズエを揃ってポルトに引き抜かれた影響もあり、CLとリーグにおいて共倒れ。プレーオフでなんとか1部残留を果たした。来季はポルトを解任されたフォンセッカ監督がチームに復帰。監督自身の名声を取り戻すためにも、昨年の再現を実現させたいところ。

 

以上、全15チームの監督大移動をまとめました。過半数以上の8チームが監督の交代に踏み切り、そのほとんどが上位チームとなった今年の監督交代。さらにその中でも、4名が1部チーム間の玉突き移籍であり、選手よりも監督の同行に注目している筆者にとっては、非常に興味深いリーグである。

来季の注目監督は

1.スポルティングのマルコシルバ監督が、世界の名将の仲間入りを果たすのか、それとも失墜するのか。個人的な注目ポイント第1位。

2.ロペテギ監督が、ポルトをスペイン化・復興させることができるのか。

3.エストリルのコウセイロ監督が、マルコシルバの遺産をボロボロにするのか。個人的な注目ポイント第3位。

4.セツバルのパシエンシア監督の躍進はあるのか。個人的な注目ポイント第2位。

5.コンセイサオン監督を招聘したブラガが復興を果たすのか。

 

この5点が、新監督たちに期待する個人的な注目ポイントである。

激動の監督大事変を終え、彼らが2014-15シーズンをどのように彩るのか、引き続き注目したい。