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僕のポルトガル時代13-14シーズンを戦った監督たちの出世具合がハンパない件

ポルトの新監督にセルジオ・コンセイサオンが就任した。本サイトのニュース記事に使う写真を探していると、当時ポルトを率いていたパウロ・フォンセッカと、当時アカデミカ監督であったコンセイサオンが並んで写る写真があることを思い出した。

そういえば、僕がポルトガルに住んでいた2013-14シーズンの監督たちは、このフォンセッカやコンセイサオンを含め、今では世界中にその名が知れ渡りつつある。そう思い、ポルトガルリーグ14-15シーズン開幕前に執筆した全1部クラブの監督人事の記事を読み返すと、当時は世界的にはまだまだ無名で、当然日本でも知られていないが、今ではここ日本でもその名が知れ渡るほどに、大出世を遂げている監督が続々と見つかった。

そこで今回は、僕がポルトガルに住んでいた13-14シーズンにはまだまだ無名だったものの、今ではすっかり世界的に有名になった監督たちを紹介していきたい。

(以下、順位と所属クラブは13-14のデータ)

1位 ベンフィカ
ジョルジ・ジェズス(現スポルティング)

なかなか海外クラブを率いる経験がないことから、世界的にはイマイチ知名度があがらないジョルジ・ジェズスだが、当時13-14シーズンのポルトガルでの知名度は今回紹介する監督の中でもトップ。この年は、不調に沈んだリーグ3連覇王者ポルトを上回り、見事ベンフィカにタイトルを取り戻した。翌シーズンは、国内3冠とELでも2年連続決勝に進出するなど、急速にその評価を高め、現在はスポルティングでベンフィカ時代の成功を再現しようとしている。

2位 スポルティング
レオナルド・ジャルディン(現モナコ)

13-14シーズンの1年間だけスポルティングを率い、見事前年7位のチームをCL圏内に引き上げたのが、今ではフランスリーグ制覇とCLベスト4進出ですっかり有名になった現モナコ監督レオナルド・ジャルディン。この年ポルトガルリーグを率いた監督の中でも、その出世具合は圧倒的だろう。

また、当時のスポルティングに所属していたのは、RSBセドリック・ソアレス(サウサンプトン)やCBマルコス・ローホ(マンチェスター・ユナイテッド)、FWイスラム・スリマニ(レスター)、そして現在もクラブでプレーするポルトガル代表MFウィリアン・カルバーリョアドリエン・シウバなど、レオナルド・ジャルディンが抜擢した若手~中堅の選手たちの知名度の上がり具合も、眼を見張るものがある。

3位 ポルト
パウロ・フォンセッカ(現シャフタール)

この年は、アンドレ・ビラス・ボアスビトール・ペレイラが達成したリーグ3連覇中のポルトに4連覇をもたらすという重責が課せられ、そのプレッシャーに負けたのか、残念ながら途中解任となり、ビッグクラブには相応しくないというレッテルを貼られてしまったフォンセッカ。しかし、前年に弱小パソスをリーグ3位に導いた手腕に疑いの余地はなく、その後はブラガに50年ぶりにカップ戦のタイトルをもたらし、今シーズンはシャフタールでウクライナリーグとカップ制覇の2冠に輝くなど、名誉挽回に成功。ウクライナリーグ最優秀監督に輝き、その知名度はうなぎのぼりだ。

4位 エストリル
マルコ・シウバ(現ワトフォード)

(残念ながら、現地で撮影した写真はなし)

レオナルド・ジャルディンにつぎ、当時からの出世具合がハンパないなのが、エストリルを4位に導いたマルコ・シウバだ。クラブの英雄として最期のシーズンを送った13-14の翌年には、スポルティングの監督に就任。クラブ会長との不仲を理由に1年で解任されたが、スポルティングに7年ぶりのタイトルをもたらしていた。またこの年は、田中順也があのブラガ戦での直接FKを披露するなど、日本でもよく知られる監督となった年であった。

その後は、オリンピアコスでリーグ開幕17連勝21戦無敗の新記録を打ち立て、今シーズンはハル・シティでプレミアリーグを席巻するなど、すっかり世界のフットボール界ではホットな監督へと出世。来季はワトフォードを率いることが決まっている。

6位 マリティモ
ペドロ・マルティンス(現ビトーリア・ギマラインス)

(残念ながら、現地で撮影した写真はなし)

マリティモでの集大成となった13-14シーズン、ペドロ・マルティンスはクラブを6位に導き、翌年にはリオ・アベが監督として抜擢。この中堅2クラブを上位に導いた手腕が評価され、今シーズンはビトーリア・ギマラインスへ。見事、ライバルのブラガを抑え、リーグ4位に躍進した。いよいよポルトガルリーグを飛び越え、オリンピアコスなど海外クラブが注視し始めるなど、国内で知る人ぞ知る優秀な監督という立場から、ポルトガルリーグではトップクラスの名将として評価を高めつつある。

8位 アカデミカ
セルジオ・コンセイサオン(現ポルト)

13-14シーズンにポルトを解任されたパウロ・フォンセッカにとって、当時アカデミカを率いていたセルジオ・コンセイサオンは忘れられない存在となった。僕がこの写真を撮影したコインブラでの一戦でポルトはまさかの敗戦を喫したが、この辺りから、フォンセッカの手腕に疑問が噴出し始め、後の解任へと繋がった。

選手としては有名だったが、13-14シーズンのコンセイサオンは、監督としてはまだまだ駆け出しの存在。しかし、その後はブラガを4位、降格圏に沈んでいたギマラインスを10位に導くなど、国内では指折りの若手監督のひとりに。今季は初めてトップチーム監督として海外リーグに挑戦し、モナコでリーグ制覇を達成したレオナルド・ジャルディンとともに、ナントでその知名度を高めた。そして来季からは、古巣ポルトを指揮する。

10位 ビトール・ギマラインス
ルイ・ビトーリア(現ベンフィカ)

(残念ながら、現地で撮影した写真はなし)

この監督は、まるでノーマークだった。13-14シーズンのギマラインスはリーグ10位で、前掲の監督人事の記事でも、書く内容に困ったのはご覧の通り。

しかし、翌年にギマラインスを5位に導き、そのまた翌年にはベンフィカの監督に就任すると、シーズン序盤は解任の噂が生じるなど苦戦したが、終わってみれば初年度からリーグ制覇とCLベスト8進出を達成。今季はベンフィカにリーグ4連覇をもたらし、すっかり国内No.1の評価を得る名将へと出世した。

このルイ・ビトーリアの手腕は若手育成の面でも発揮され、彼がベンフィカで重宝した若手選手は、下記の通り、続々とビッグクラブへと羽ばたいていった。

レナト・サンチェス→バイエルン
ゴンサロ・グエデス→パリ・サンジェルン
エデルソン・モラエス→マンチェスター・シティ
ビクトル・リンデロフ→マンチェスター・ユナイテッド(移籍合意が正式発表の段階)

11位 リオ・アベ
ヌーノ・エスピリト・サント(現ウルバーハンプトン)

リーグでは11位ながら、この年ポルトガルカップとリーグカップの2つのカップ戦で決勝に進出するなど、実は大躍進を遂げていたリオ・アベ。そんなクラブを率いていたのが、ヌーノ・エスピリト・サントだ。翌年にはバレンシアへ羽ばたき、日本を含めた世界中のフットボールファンから「誰だ」と声が相次いだが、その実力はスペインで実証済み。前年にポルトガルの中位クラブであるリオ・アベを率いていたとはにわかに信じがたいほどの出世を遂げた。今季はポルトを1年で退任することになったが(辞任とされているが、おそらく独裁者ピント・ダ・コスタ会長の圧力による事実上の解任だろう)、チームは得点力不足に悩まされ引き分けまみれとなるなか、ホームでは無敗と実は良い成績を残していた。継続性のなさというポルトの悪い癖が出た監督人事となったが、ヌーノ・エスピリト・サントは、友人ジョルジ・メンデスのツテで早くも新たな挑戦の場を獲得。来季はイングランドチャンピオンシップのウルバーハンプトンを率い、名誉挽回に挑む。

他にも、13-14シーズン当時はアロウカを率い、その後はアポロン・リマソールを経て、今季エストリル監督に途中就任したペドロ・エマヌエルや、当時はベレネンセスを降格から救い、今ではCLにも度々登場するマッカビ・テル・アビブを指揮するリト・ビディガルなどもいた。

ポルトに住んでいた当時は、アンドレ・ビラス・ボアスも去り、選手としてはラダメル・ファルカオやフッキ、ハメス・ロドリゲス、ジョアン・モウティーニョらも退団し、パウロ・フォンセッカ率いるポルトへの期待感の薄さも相まり、「ポルトガルリーグの谷間の時期に不運にもポルトガルに来てしまった」と物足りなさを感じていた。実は毎週ドラガオン・スタジアムで観戦していたリーグ戦の監督席には、今ではすっかり世界的な名将の仲間入りを果たそうとしている「監督の原石」が大量に眠っていたのは知る由もなかった。

パウロ・フォンセッカがシャフタールでリーグ制覇!海外デビュー年に自身初のリーグ優勝

『SAPO Desporto』

ポルトガル人指揮官パウロ・フォンセッカ率いるシャフタール・ドネツクが、ウクライナリーグを制した。

シャフタールは、3位ゾリャに3-2で勝利し、4節を残して消化試合の1試合少ない2位ディナモ・キエフとの勝ち点差を17に広げ、優勝を決定。前年の王者ディナモ・キエフからタイトルを奪還し、記念すべきクラブ10回目の優勝を飾った。

今季よりパウロ・フォンセッカに率いられたシャフタールは、ここまで42試合で35勝と圧倒的な強さを発揮。ウクライナカップでも決勝に進出しており、2冠の可能性を残している。

パウロ・フォンセッカは、初の海外挑戦となった年に、自身初となるリーグタイトルを獲得した。これまで、ポルトでスーペルタッサ、昨年はブラガでポルトガルカップを制していたが、リーグタイトルは、パソスとポルトでともに3位、ブラガでは4位と惜しくも逃し続けてきた。記念すべき初タイトルについて、「今朝の時点で、ポルトガルの新聞や雑誌で、私が今日にもチャンピオンになれると書いた記事を読んだ。この優勝で、ポルトガル国民も幸せだろう」と、母国に勇気を与える優勝を誇った。

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シャフタール監督フォンセッカ、5名のポルトガル人監督を称賛も「誰のレプリカでもない」

『Record』

今季よりシャフタール・ドネツクを率い、初の海外リーグに挑戦したパウロ・フォンセッカが、母国ポルトガルの優秀な指揮官、そしてウクライナの新天地について口を開いた。

「ポルトガルにはともに戦った中で多くを学んだ監督がいる。ジョルジ・ジェズス(スポルティング)だ。また、試合を見ることで学んだ監督もいる。グアルディオラに、ポルトガル人監督で言うとジョゼ・モウリーニョやビトール・ペレイラ(前フェネルバフチェ)、アンドレ・ビラス・ボアス(前ゼニト)にレオナルド・ジャルディン(モナコ)だ。ただ、私は誰のレプリカでもない。自分自身のアイディアを持っている」

かつてフォンセッカが弱小パソスを3位に導く奇跡を演じた際に、ポルトでリーグ無敗優勝の偉業を達成したビトール・ペレイラや、翌年ポルトを率いた際に対戦した3強のライバルたち(ベンフィカを率いたジョルジ・ジェズスとスポルティングを率いたレオナルド・ジャルディン)について言及したのだった。

ポルトで無念の途中解任に終わったのちパソスに復帰し、翌年にはブラガを50年ぶりのカップ王者に導き、国内では随一の名将となったフォンセッカ。海外リーグは初だが、その環境には満足しているようだ。

「皆が私に対して素晴らしい対応、歓迎をしてくれている。海外で働くのは初めてだが、フットボールを尊ぶ全く異なる文化を感じている。最大の困難は、我々のアイディアを浸透させること。違った視点を持っているからね」

国内リーグ、ELともに好調を維持するパウロ・フォンセッカ。誰のレプリカではない独自のフットボールをチームに埋め込み、初の海外リーグで名声を高められるか。

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ELで元ポルト監督対決実現も、フェネルバフチェはポルトガル勢が苦手?

『O JOGO』

ELベスト16の組み合わせ抽選会が行われ、ポルトガルから唯一勝ち残っているスポルティング・ブラガは、トルコのフェネルバフチェと対戦することが決定した。

ELの舞台でもポルトガル人監督対決が実現した。現在CLでは、ベンフィカを率いるルイ・ビトーリアとゼニトのアンドレ・ビラス・ボアスが同郷対決を繰り広げているが、スポルティングやポルトら強豪クラブが敗退する中、ベスト32を突破したパウロ・フォンセッカ監督が、次なるメディアの注目の的となった。

この対決はポルトガル人指揮官対決でもあり、また、元ポルト監督対決でもある。フェネルバフチェを率いるビトール・ペレイラは、2010-11シーズンにビラス・ボアスのアシスタントコーチを務め、その後2011-13の2年間に渡り、トップチームの監督として、無敗優勝を含む華々しい成績を残した。そして2013-14シーズン、同監督が去ったその席に、前年にパソスを3位に導いた実績を買われたパウロ・フォンセッカが就任したのである。

ポルトガル人監督対決も注目必至であるが、両者にとって興味深いデータもある。

ブラガとしては、「相性の良い」組み合わせとなったのかもしれない。というのも、現在トルコリーグを22試合戦い、勝点50で首位に立つフェネルバフチェだが、ポルトガルクラブとの戦績は芳しくない。フェネルバフチェがブラガと対戦するのは史上初であるが、同クラブはこれまで3度ポルトガルクラブと対戦し、1勝2敗と負け越している。1勝を挙げたのはビトーリア・ギマラインス(1990-91)のみであり、1975-76と2012-13に戦ったベンフィカには2度も敗れ去っている。

ビトール・ペレイラからポルト監督の座を引き継いだパウロ・フォンセッカ率いるブラガが勝つのか、それとも、ポルトガル勢への苦手意識を克服し、フェネルバフチェが勝利するのか。注目だ。

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EL第5節が終了。ブラガがGS突破の快挙で残りの2クラブは最終節へ持ち越し

EL第5節が終了した。ポルトガルリーグから出場しているのは、ブラガ、スポルティング、ベレネンセスの3チームであり、同日ブラガの決勝トーナメント進出が決定した。スポルティングとベレネンセスのグループステージ突破の成否は、最終節まで持ち越されることとなった。

スポルティングは、ロシアの地でロコモティフ・モスクワに4-2で勝利。モンテロ、ブライアン・ルイス、ジェウソン、マテウス・ペレイラのゴールで勝ち点3を獲得した。グループ首位は勝ち点9のベジクタシュ、2位は同8のロコモティフである。同7で3位につけるスポルティングは、最終節にクアレスマ擁するベジクタシュ相手に勝利すれば、決勝トーナメント進出を確実にものにできる。

ベレネンセスは、ホームでポズナンと対戦。スコアレスドローに終わったが、同日バーゼル対フィオレンティーナが2-2の同点となったため、グループステージ突破にわずかな希望を残した。リカルド・サー・ピント監督は中小チームのベレネンセスにベスト16進出の可能性があることを「フィオレンティーナが所属するグループでベスト16に進出できる位置にいるのは、並々ならぬ偉業だ。歴史的な快挙と言える」と称賛し、サポーターを鼓舞した。最終節に、勝ち点7で2位につけるパウロ・ソウザ監督のフィオレンティーナに勝利した場合のみ、現在の勝ち点5を8に積み上げ、決勝トーナメントに進めるチャンスを手にする。ただし、同10のバーゼル相手に、同5で並び得失点差でベレネンセスを上回るポズナンが勝利すると条件は変わる。

ブラガは、ホームでスロバン相手に2-1で勝利。同点で迎えた90分、クリスランが劇的な逆転ゴールを決め、クラブ初となるELグループステージのホーム戦で3連勝を飾った。ブラガは、現在勝ち点12でグループ首位に立ち、2位のマルセイユは同9であるため、最終節のフローニンゲン戦で引き分け以上の結果を得ると、首位通過を確定させる。パウロ・フォンセッカ監督も「我々は次なるステージを確定させたが、野心的なチームであり、(フローニンゲン戦が行われる)オランダへ散歩に行くようなマネはしない」と好調なチームを引き締めた。

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