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16-17季ポルトガルリーグ、16年の振り返りと17年の注目選手/監督/クラブ

新年2017年を迎え、16-17シーズンのポルトガルリーグもいよいよ折り返しを迎える。今回は2016年のポルトガルリーグを振り返り、新年の注目ポイントを考察したい。

2016年振り返り

2016年のポルトガルリーグは、チームの中心となる若手選手の台頭と、多くのクラブで起きた監督交代が特徴的であった。

クラブの中心を担う若手選手の台頭

2016年は、特に3強クラブで多くの若手選手が頭角を現した。しかも、彼らがチームを引っ張り、ポルトガルリーグを代表する注目選手へと成長した。

首位のベンフィカでは、2年連続リーグMVPで昨季はリーグ得点王に輝いたジョナスの負傷離脱を受け、U-21ポルトガル代表FW20歳のゴンサロ・グエデスが新エースに。また、アトレティコに移籍したニコ・ガイタンの後釜として、フランコ・セルビが、リーグ戦だけでなくCLでも輝きを放った。

2位ポルトは、3年連続リーグ得点王に輝いたジャクソン・マルティネスの後継者探しを、昨15-16季は失敗。しかし、今季よりBチームからトップチームに定着し、いきなり10番を与えられたアンドレ・シウバが、ここまでリーグトップとなる10ゴールをあげるなど、一気にポルトの新エースに。ポルトガル代表のワントップを任されるほどのスタープレーヤーへと変貌した。また、アトレティコからレンタル移籍してきたディオゴ・ジョッタも、アンドレ・シウバと若手2トップを組み、アシストを量産している。

4位に低迷するスポルティングでは、CLレアル戦で世界に衝撃を与えたジェウソン・マルティンスがひとり気を吐いた。この快速ドリブラーは、ポルトのアンドレ・シウバと同じくポルトガル代表にも選ばれ、世界が注目する若手スタープレーヤーへと成長した。

2017年から始まる後半戦も、彼らがリーグの話題を一身に集める活躍をすることだろう。

近年稀に見る大量の監督解任

16-17季の前半戦は、監督にとって近年最も厳しいシーズンとなった。監督交代が行われたクラブは、全体の60%にものぼる18チーム中11チーム。ブラガにジョルジ・シマオンを引き抜かれたシャービス以外の10チームが、成績不振により監督を解任した。

1位ベンフィカ
監督交代なし(ルイ・ビトーリア)
2位ポルト
監督交代なし(ヌーノ・エスピリト・サント)
3位ブラガ
ジョゼ・ペゼイロ→ジョルジ・シマオン
4位スポルティング
監督交代なし(ジョルジ・ジェズス)
5位ビトーリア・ギマラインス
監督交代なし(ペドロ・マルティンス)
6位リオ・アベ
ヌーノ・カプーショ→ルイス・カストロ
7位シャービス
ジョルジ・シマオン→リカルド・ソアレス
8位マリティモ
パウロ・セーザル→ダニエル・ラモス
9位ビトーリア・セトゥバル
監督交代なし(ジョゼ・コウセイロ)
10位ボアビスタ
エルウィン・サンチェス→ミゲウ・レアウ
11位ベレネンセス
フリオ・ベラスケス→キン・マシャード
12位アロウカ
監督交代なし(リト・ビディガル)
13位パソス・デ・フェレイラ
カルロス・ピント→バスコ・セアブラ
14位エストリル
ファビアーノ・ソアレス→ペドロ・ゴメス・カルモーナ
15位フェイレンセ
ジョゼ・モッタ→ヌーノ・マンタ
16位ナシオナル
マヌエル・マシャード→プレドラッグ・ヨカノビッチ
17位モレイレンセ
ペパ→アウグスト・イナーシオ
18位トンデーラ
監督交代なし(プティ)

ご覧の通り、中位から下位のほとんどのクラブは監督交代を決断。しかし、6位リオ・アベのように、監督を替えたクラブの多くはこのショック療法により順位を上げた。後半戦は、監督交代の遅れたナシオナルやモレイレンセも順位を上げたり、逆に現状維持となっているビトーリア・セトゥバルやトンデーラが場合によっては順位を下げたり、上位に浮上できなかったりと、中位から下位のチームが順位を入れ替える混戦が予想される。

2017年の注目選手/監督/クラブ

上述した若手スタープレーヤーの活躍と、中位から下位チームの混戦も、もちろん2017年の注目ポイントだろう。ここでは後半戦のポルトガルリーグを盛り上げるであろう注目の選手、監督、クラブをそれぞれ予想する。

注目選手

ヤシン・ブライミ

クラブ史上最悪となる4試合連続スコアレスドローを演じ、一時はヌーノ・エスピリト・サント監督の解任も噂されたポルト。しかし、同監督に干され気味であったこの昨季のポルトのエースが、オタービオ・モンテイロの負傷離脱を機にスタメンを取り戻すと、得点力が大爆発。ブライミがスタメンを取り戻した5試合では、レスター戦の5得点を含む、14ゴールをチームであげ、4勝1分と高い勝率を取り戻した。今冬の移籍市場で、アーセナルやユベントス、ローマなどからの引き抜きの噂もあるが、もしポルトに残留すれば、チェルシーのイバノビッチを翻弄した昨季のような輝きを再度放ってくれるだろう。

注目監督

ジョルジ・シマオン(ブラガ)

昨季はパソス・デ・フェレイラをリーグ上位の7位に導き、今季も2部上がりのシャービスをサプライズとなる7位に押し上げていた。この40歳の若手監督は、現在国内No.1の若手監督といっても過言ではなく、その手腕が評価され、ジョゼ・ペゼイロを解任した強豪ブラガにシーズン途中ながら引き抜かれた。現在チームはリーグ3位を維持しており、あわよくば2位浮上など、3強体制を崩す活躍が期待できる。

注目クラブ

ブラガ

上述のジョルジ・シマオンが監督就任したリーグ3位のブラガ。低迷する4位スポルティングを暫定で上回っており、この好調を維持し、スポルティングが不調から抜け出すことができなければ、3強体制を打ち崩すことも夢ではない。2位ポルトは調子を上げてきたがブラガとの勝ち点差は2。同6の首位ベンフィカはまだ遠いが、ポルトを超えて2位へと上り詰める目標も可能性としては現実的だ。後半戦は、ジョルジ・シマオン率いるブラガが3強体制を終わらせるのか、ポルトガル屈指の強豪クラブが台風の目となれるかが注目である。

以上、ポルトガルリーグ激動の2016年を振り返り、2017年の注目ポイントを予想した。若手選手の宝庫であるポルトガルリーグの後半戦に、世界のメガクラブも引き続き関心を寄せることだろう。

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【FutePor Scout File Number 15】フランコ・セルビ(ベンフィカ/アルゼンチン/FW)

ベンフィカが世界に誇る「アルゼンチン人レフティ」の系譜を継ぐ新星が現れた。

2008-09から5年間にわたり所属したベンフィカの伝説的10番パブロ・アイマール。その母国のレジェンドとほぼ時を同じく活躍し、レアル・マドリードやパリ・サンジェルマンなどメガクラブを渡り歩くディ・マリア。先人2人が去った穴を埋めるが如く、2010-11から6年もの間チームの中心を務め、恩師ジョルジ・ジェズスとともに国内3冠やEL2年連続決勝進出などベンフィカの黄金期を築いたニコ・ガイタン

そして2016-17シーズン。ニコ・ガイタンがアトレティコ・マドリードに引き抜かれたこの年、アルゼンチン人レフティの系譜を途絶えさせることなく颯爽と現れたのが、このフランコ・セルビだ。

最大の武器は、ボールが足に吸い付くようなドリブル。小刻みなフェイントで向かい合う敵を翻弄し、一瞬のスピードで抜き去るその姿は、さながら若き日のリオネル・メッシのよう。ドリブルで競り合った場合にも、重心の低さを活かした力強い体幹でボールを保守。身長は166センチと極めて小柄ながら力強いプレーを見せ、得点率の高いミドルシュートも得意とする。

アルゼンチンのロザリオ・セントラルで育ち、ベンフィカ移籍前には10番を背負ったセルビ。アルゼンチンの名門育ちという共通項のため「ニュー・ディ・マリア」、または、入れ替わりで加入したことから「ニコ・ガイタンの後継者」などと評されている。

しかし、2016-17シーズンの夏にベンフィカに加入したばかりのセルビは、早くも彼ら2人を優に超えるパフォーマンスを発揮している。ベンフィカ監督就任1年目に、ネウソン・セメードゴンサロ・グエデスレナト・サンチェスエデルソン・モラエスらを各国代表クラスに育て上げるなど若手育成に定評のあるルイ・ビトーリアは、19歳のアンドレ・オルタとともに22歳のセルビをレギュラーに抜擢。プレシーズンに行われたブラガとのスーペルタッサでは、いきなりスタメンを飾ると、早速ベンフィカでの初ゴールを記録した。その後もフェイレンセ戦でのポルトガルリーグ初ゴールや、ディナモ・キエフ戦でのCL初ゴールなど、8試合で4ゴールと大車輪の活躍。ポルトガル代表MFピッツィやギリシア代表FWミトログルらを抑えチーム得点王に君臨した。ディ・マリアは、1年目にシーズン1ゴール、2年目にようやく4ゴールを記録したこと、そして、ニコ・ガイタンは1年目に4ゴールまで到達するのに22試合を要したことからも、セルビの得点力は自身が「後継者」とされる2人のレジェンドを上回っていることが証明されたのだ。

就任2年目のルイ・ビトーリア監督のもとでリーグ4連覇を目指すベンフィカ。ポルトに譲り渡したポルトガルリーグ絶対王者の座奪還を目指すその中心には、歴代のアルゼンチン人レフティにも負けじと劣らない注目のスター候補がいる。母国の英雄リオネル・メッシを彷彿とさせるその力強いドリブルで、ディ・マリアやニコ・ガイタンを超える存在として王者ベンフィカの快進撃を牽引する。

ベンフィカが「ディ・マリア2世」と6年契約を締結!来年6月にチームへ合流予定

『zerozero.pt』

ベンフィカが月曜日、フランコ・セルビ(Franco Cervi)との契約を正式に発表した。

スポルティングも獲得を狙ったアルゼンチン出身、21歳のウイングは、ベンフィカと6年契約を締結。違約金は6000万ユーロに設定された。2022年までの長期契約を結び、来年の6月にチームに合流する。

セルビが所属していたロザリオ・セントラルは、かつてベンフィカがディ・マリアを獲得したチームであり、アルゼンチンでは現在パリ・サンジェルマンでプレーするスタープレイヤーと度々比較されている。セルビは2015年にはロザリオで25試合に出場し、5ゴールを記録していた。

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