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【保存版】20-21季、ポルトガル1部全18チームの監督人事を紹介

2019-20シーズンは、無類の勝負強さを発揮したセルジオ・コンセイサオン率いるポルトが、2シーズンぶりにリーグタイトルを奪還した。同シーズンも例年のごとく、ポルトとベンフィカの2強が王座を争ったが、その他にも、スポルティングを3位の座から引きずり下ろしたブラガや、昇格組ながら6位とリーグを席巻したファマリカオンなど、3強以外の躍進も目立つ1年となった。

2012-13シーズン以来、実に7季ぶりに「トレス・グランデス」の牙城が崩れた乱世を戦い終えた直後だが、来る2020-21シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、例年より短いオフシーズンに。チーム同士のコンペティションの観点からも、選手個々のコンディションの観点からも、前代未聞の過酷なシーズンを迎えることとなる。

今シーズンは、ポルトガルで初めてトップチームを率いる監督が5名、40歳以下の若手監督が6名と新世代の波も感じさせる。例年に増して、監督にとっては過酷なシーズンとなるポルトガル1部リーグについて、今年も毎年恒例、全18チームの監督人事をご紹介する。

1位:ポルト セルジオ・コンセイサオン (45歳)

セルジオ・コンセイサオン(続投)

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CLでは予選敗退を喫するも、リーグ戦では重要な試合をしぶとく勝ち切る勝負強さを発揮。一昨季はベンフィカ相手にシーズンダブルを許し苦杯を舐めたが、昨季はベンフィカとスポルティングとの「オ・クラシコ」において、ホーム&アウェイで4戦4勝。2002-03シーズンのジョゼ・モウリーニョ監督期以来、ライバルとの直接対決に全勝し、文句なしの優勝を果たした。

昨季はオフシーズンに多くの主力が退団し、転換期となる1年であったが、監督のマネジメントが奏功し、戦力の上積みに成功した。新戦力では、GKアウグスティン・マルチェジンやCMFマテウス・ウリベらがボール保持・非保持の両面でチームに安定をもらたし、LWGルイス・ディアスが得意のドリブルやミドルシュートでチームの攻撃にアクセントを加えた。

特筆すべきは、ユース上がりの若手選手を多く抜擢し、彼らにトップレベルで戦える目処が立った点であろう。2019年に欧州ユースリーグを制した世代からは、8人もの選手がトップチームに定着。シーズン開幕時にトップ昇格が決定していたロマーリオ・バローやファビオ・シウバらに加えて、ビトール・フェレイラやファビオ・ビエイラら、シーズン終盤に次々と頭角を現したユース出身選手が、いずれも結果を残しチームに競争をもたらした。

<2019-20季ポルトAに定着したユースリーグ2019優勝メンバー>
■トマス・エステービス
■ディオゴ・レイテ
■ビトール・フェレイラ
■ロマーリオ・バロー
■ファビオ・ビエイラ
■ジョアン・マリオ
■ファビオ・シウバ

そのファビオ・シウバやビトール・フェレイラらクラブの未来を担う若手選手が、揃ってウルバーハンプトンに移籍するなど、今季はオフシーズンから財政悪化の影響が如実に表れた。それでも、新戦力として、CFのポジションでリーグベストイレブンに選ばれたイラン代表メフディ・タレミや、アンダー世代のポルトガル代表経験GKクラウディオ・ラモスら、国内の中位クラブで結果を残し、活躍に一定目処が立つ即戦力を補強することで、チームの競争力を維持した。

ベンフィカが近年稀に見る大型補強を敢行し、タイトル争いは例年以上に熾烈に。ポルトとしては、今季も若手や途中加入選手を戦力として育成しながら、リーグ連覇は最低条件、加えて昨季は本選出場が叶わなかったCLでも飛躍を期する1年となる。

日本人としては、加入1年目の昨季は、負傷や新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり厳しいシーズンとなった中島翔哉が、名誉挽回のシーズンにできるかにも注目したい。

2位:ベンフィカ ジョルジ・ジェズス (66歳)

ネウソン・ベリッシモ(今季:未定)
→ジョルジ・ジェズス(前:フラメンゴ)

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一度狂った歯車は、再び噛み合わず。ポルトガルリーグ史にその名を残したブルーノ・ラージュの一時代が終焉した。

同監督は、2018-19シーズンにベンフィカBからトップチーム監督に就任すると、19試合で18勝1分と驚異的な成績で勝ち点を積み重ね、圧倒的優勢であったポルトから王座を奪還した。ナシオナル戦での10-0の大勝や、ジョアン・フェリックスの台頭など、ポルトガル国内のみならず欧州全土にその名を轟かせた1年を終え、2019-20シーズンは連覇が濃厚と目された2年目に臨んでいた。

シーズン序盤こそ前年度の勢いそのままに勝利を積み重ね、気がつけば、監督就任後シーズンを跨いだ最初の30試合において、勝ち点85と前人未到の記録を打ち立てていた。しかし、3節にホームで敗れていたポルトに再度土をつけられた20節、チームの潮目が一変する。ライバルに敗れた試合でアウェイ18試合無敗の記録が途絶え、その後、全13試合であげた勝利はわずかに2度。要塞ルス・スタジアムでの5試合連続勝ち星なしは、約90年ぶりの不名誉だった。

ベンフィカの失速を尻目にシーズン終盤にさらに勢いを増したポルトに引き離されんと、クラブは歴史的な記録を打ち立てたブルーノ・ラージュの解任を決断。アシスタントコーチのネウソン・ベリッシモを昇格させたが、リーグ優勝争いは最終節を待たずして終了。シーズンラストマッチとなったポルトガルカップ決勝でもポルトに敗れるなど、屈辱の無冠に終わった。

宿敵からのタイトル奪還。ルイス・フェリペ・ビエイラ会長の強烈な意気込みは、選手・監督人事に表れる。クラブに6シーズンで10つのタイトルをもたらしたレジェンド、ジョルジ・ジェズスの帰還である。フラメンゴでは、ブラジル全国選手権を初めて制覇した外国人監督となり、リベルタドーレス杯決勝では終了間際の2得点で大逆転しクラブに38年ぶりの南米制覇をもたらすなどタイトルをさらに積み重ね、満を持して古巣に舞い戻った。

勝利の味を誰よりも知る英雄の復帰。就任会見では「サポーターの皆さんに伝えたい。引退するためにここに来たのではない、勝つために来たのだ」と、その情熱は未だ衰えない。フロントの選手補強も近年例を見ない力の入れようで、ベルギー代表ヤン・フェルトンゲン、ブラジル代表エヴェルトン、ドイツ代表ヴァルトシュミットら3選手の同時加入発表は、メディアの度肝を抜く強烈なインパクトを残した。

ポルトとベンフィカ、ともに、昨季の主力メンバーに即戦力を加えてスカッドを強化し、欧州でも随一のチームを勝利の味を知り尽くす経験豊富な監督が率いる。両者のタイトルレースは、今年も熾烈を極めることだろう。

3位:ブラガ カルロス・カルバリャウ (54歳)

アルトゥール・ジョルジ(今季:ブラガU-23)
→カルロス・カルバリャウ(前:リオ・アベ)

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リーグ3位という結果だけに目をやれば、最高のシーズンを送ったかのように見える。しかし実態は、近年稀に見る波乱万丈な1年だった。

2017-18シーズンにクラブレコードとなる勝ち点75を記録したアベル・フェレイラ(現PAOK監督)から監督の座を継いだリカルド・サー・ピントは、リーグ8位と低迷していた12月に解任。リーグ4位以上が常連である強豪クラブが、早くも上位争いから脱落したかに見えた。

しかし、Bチームから昇格させた34歳の若手監督がチームを劇的に蘇らせる。ベンフィカの名選手として名を馳せ、ポルトガル代表でもプレーしたルーベン・アモリンである。

同監督就任後は、リーグ戦9試合で8勝1分無敗。しかも、うち3試合はポルト・ベンフィカ・スポルティングの3強全てをなぎ倒す驚異の追い上げを見せ、一気にリーグ3位まで浮上した。リーグカップでも、決勝でポルトをシャットアウト。監督自身はポルトガルサッカー史上初めて、選手・監督両方の立場で同タイトルを獲得するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いでシーズン中盤のポルトガルリーグを席巻した。

流星の如く現れた未来の名将候補を3強が指を加えて見ているはずもなく、スターダムを一気に駆け上がったルーベン・アモリンは、わずか2ヶ月後、スポルティングに引き抜かれクラブを去った。救世主を失ったクラブはシーズン序盤のようにまたも低迷。ユース監督から抜擢されたクストーディオ・カストロは、就任後6戦3敗で早くも解任された。最終的には、アルトゥール・ジョルジ新監督のもと、何とかアモリンの遺産であるリーグ3位の座を、仇であるスポルティングの追い上げから守り切った。

ジェットコースターのようなシーズンを送ったブラガにとって、今季求められるのは、何といっても安定性。クラブが手堅く選んだ新指揮官は、昨季リオ・アベを5位に導いたカルロス・カルバリャウ。トルコのベジクタシュやイングランドのシェフィールド・ウェンズデイ、スウォンジーなど、国外での監督経験も豊富な名将だ。選手としてユース時代を過ごした愛する古巣に、監督としては2006-07シーズンぶりに復帰した。

ポルトで2度目のリーグタイトルを獲得したセルジオ・コンセイサオン、ベンフィカの英雄ジョルジ・ジェズス、そして、その実力はどのクラブよりもよく知るルーベン・アモリン。彼らが率いる3強に2シーズン連続で割って入るのは困難ではあるが、母国で再評価されつつある名将の手腕に期待がかかる。

4位:スポルティング ルーベン・アモリン (35歳)

ルーベン・アモリン(続投)

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昨季は監督人事の迷走により自らの首を締め、7シーズンぶりに3強の座から崩れ落ちた。

2018-19シーズンに約10年ぶりとなる国内カップ2冠をクラブにもたらしたマルセル・カイザーを9月の時点で早々に解任。この悪手が名門の低迷を招く。暫定監督に据えたレオネル・ポンテスは、2分3敗と勝ち星を1つも挙げることなく、わずか5試合で解任。結果を残せる新監督を照会する時間は十分にあった中で、首脳陣はさらなる迷走に走る。

ジョルジ・シラスの招聘である。自クラブより格下のベレネンセスで、シーズン開幕から4試合を戦い0勝0ゴールで早々に解任されていた監督にチームの指揮を託したのだ。監督就任時点におけるポルトガルリーグでの通算勝率はわずか25%、そんな監督が名門クラブの救世主になり得るはずもなく、クラブは3月に3度目の監督交代を決断する。

時を同じくして、3位争いのライバルである
ブラガでは、ルーベン・アモリン新監督がポルトガルリーグを席巻していた。冬にブルーノ・フェルナンデスをマンチェスター・ユナイテッドに売却して5,500万ユーロを手にしたスポルティングは、藁にもすがる思いでこのビックサプライズをクラブ史上歴代2位(※選手含む)の高額違約金1,000万ユーロで強奪した。

ルーベン・アモリン監督就任後は、7月にポルトに敗れリーグタイトルを献上するまで、8試合で6勝2分無敗と立て直しに成功。監督自身がブラガ時代から続けたリーグ無敗記録は、17試合(14勝3分)でストップしたが、何とかリーグ4位で名門の面目は保った。

今季、ルーベン・アモリンはトップチーム監督として初めて、シーズン開幕から指揮を執ることに。昨季の躍進がフロックではないことを証明できるか。その先に、2001-02シーズン以来となる、クラブ念願のリーグタイトル奪還の夢が見えてくるだろう。

5位:リオ・アベ マリオ・シウバ (43歳)

カルロス・カルバリャウ(今季:ブラガ)
→マリオ・シウバ(前:アルメリア)

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昨季最大のダークホースであるファマリカオンと、最終節までもつれたEL出場権争いを制し、リーグ5位に躍進したリオ・アベ。監督カルロス・カルバリャウはその手腕を評価され、強豪ブラガに引き抜かれた。

新たにクラブが招聘したのは、43歳のマリオ・シウバ。昨季は、監督交代の影響で一時トップチーム監督を務めたスペインのアルメリアで、主に下部組織のコーディネーターを担当した育成のスペシャリストだ。2018-19シーズンには、ポルトU-19を率いて欧州ユースリーグを制覇。その主要メンバーの多くが、昨季トップチームで一際輝いたことは前述の通りである。

マリオ・シウバは、ビトーリア・ギマラインスも今季の監督候補としてリストアップしていたという期待の青年監督。リオ・アベから世界に羽ばたいていったヌーノ・エスピリト・サント(現ウルバーハンプトン監督)やミゲウ・カルドーゾ(かつてナントやセルタを指揮)らに続けるか。キャリア初となるポルトガル1部リーグでの挑戦やいかに。

マンチェスター・シティよりレンタル加入した食野亮太郎の起用法にも注目だ。

6位:ファマリカオン ジョアン・ペドロ・ソウザ (49歳)

ジョアン・ペドロ・ソウザ(続投)

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誰がこれほどまでの躍進を予想しただろうか。実に四半世紀、25年ぶりに1部へ復帰した弱小クラブが、トップリーグで6位と大健闘。3強とのアウェイ戦を3戦無敗で乗り切り、EL出場権獲得まで勝ち点1差に迫る、まさにファマリカオン旋風を巻き起こした。

台風の目の中心にいたのが、マルコ・シウバ(かつてエバートンやハル・シティを指揮)の右腕として暗躍したジョアン・ペドロ・ソウザだ。GKを含めた丁寧なビルドアップと、ピッチの幅・奥行きを広く使いゲームの主導権を握るスタイルで、格上から次々と大金星を挙げていった。

ファマリカオンにとって今季最大の補強は、このジョアン・ペドロ・ソウザ監督の残留だろう。ポルトガルのビッグクラブに引き抜かれても不思議ではないインパクトを残した昨季に続き、格上を恐れない強気なスタイルで、今季こそヨーロッパの舞台への挑戦権を目指す。

7位:ビトーリア・ギマラインス ティアゴ・メンデス (39歳)

イボ・ビエイラ(来季:アル・ワフダ)
→ティアゴ・メンデス(前:ポルトガルU-15代表コーチ)

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上位進出を期して、イボ・ビエイラ監督の後任に招聘したのは、ポルトガル代表選手として2度のW杯を戦い、チェルシーやリヨン、ユベントスにアトレティコなど、数々の名門クラブを渡り歩いてきたポルトガルのレジェンド、ティアゴ・メンデス。選手引退後は、アトレティコの盟友ディエゴ・シメオネ監督のアシスタントコーチとして指導者のキャリアをスタートさせた39歳の若手指揮官が、ついにトップチーム監督に就任した。

ミゲル・ピント・リスボア会長は、ティアゴが持つ「強いパーソナリティ」と「リーダーシップの精神」を期待。昨季は選手として同世代のポルトガル代表を牽引したルーベン・アモリンが、監督としてブラガとスポルティングで並外れた結果を残しただけに、監督デビュー初年度であろうと大きな期待がかかる。

ポルトガル代表時代からの盟友で今季の10番を託したリカルド・クアレスマとのタッグにも要注目だ。

8位:モレイレンセ リカルド・ソアレス (45歳)

ビトール・カンペロス(今季:未定)
→リカルド・ソアレス(続投)

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昨季は12月にビトール・カンペロス監督を解任。シーズン途中の監督就任ながら、リーグ8位と好成績を残したリカルド・ソアレス新監督が続投を勝ち取った。

9位:サンタ・クラーラ ダニエル・ラモス (49歳)

ジョアン・エンリケス(今季:未定)
→ダニエル・ラモス(前:ボアビスタ)

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昇格初年度の2018-19シーズンにリーグ10位、2年目の昨季は1桁台となるリーグ9位と、弱小クラブにおいて2季連続で好成績を残したジョアン・エンリケスが勇退。

引き続き1部定着を目指すクラブは、昨季ボアビスタでピンチヒッターを務めたダニエル・ラモスを招聘。監督自身は、2部リーグ時代に自らの評価を高めるきっかけとなった古巣に、2016-17シーズンぶりに復帰することとなった。

10位:ジウ・ビセンテ ルイ・アウメイダ (50歳)

ビトール・オリベイラ(今季:未定)
→ルイ・アウメイダ(前:カーン)

Rui ALMEIDA, headcoach of Caen during the Ligue 2 match between Caen and Lens on September 21, 2019 in Caen, France. (Photo by Vincent Michel/Icon Sport via Getty Images)

「ポルトガルの昇格王」ビトール・オリベイラに率いられたチームは、3部からの特別昇格を果たした1年目に大躍進。特に、開幕戦では優勝候補ポルト相手に粘り強く守って2-1の大金星を挙げるサプライズを演じた。

自身のキャリアで11度も2部クラブを1部に昇格させた名将は「これまでのキャリアで最も難しいプロジェクトだった」と自ら振り返った残留を見事に成功させて勇退。クラブは新指揮官として、トロワやカーンなど主にフランスで監督を務めてきたルイ・アウメイダを招聘した。

50歳の同監督は、2012-15シーズンまでポルトガル屈指のベテラン監督ジェズアウド・フェレイラのアシスタントコーチとして、ギリシャやエジプトなどを渡り歩く。2015-16シーズンにフランスのレッドスターでトップチーム監督デビューを果たすと、その後、2018-19シーズンにはフランスのトロワを2部リーグ3位に導くが、昨季率いたカーンでは、わずか10試合で途中解任されていた。コーチとしてのキャリアは長いが、意外にも母国ポルトガルで監督を務めるのは初となる。

ビトール・オリベイラは、強固な守備ブロックを形成して、快速FWロウレンシーらにロングボールを放り込み、素早く敵陣に攻め込む弱者の割り切りスタイルで勝ち星を積み重ねたが、ルイ・アウメイダはトロワで成功体験を得たような、より中盤で主導権を握り、サイドからのクロスを中央で合わせる連動した得点スタイルで残留を目指すだろう。

東京ヴェルディから移籍した藤本寛也ら中盤の選手が、1部リーグの波いる強敵をどこまでいなし、確実なビルドアップをこなせるか。トップリーグ定着に向け、分岐点となるシーズンを迎える。

11位:マリティモ リト・ビディガル (51歳)

ジョゼ・ゴメス(今季:アルメリア)
→リト・ビディガル(前:ビトーリア・セトゥバル)

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ヌーノ・マンタ・サントスのもと上位躍進を期したが、降格ラインに低迷し続けた同監督はシーズン途中に解任。ジョゼ・ゴメス新監督のもと、何とかリーグ中位まで立て直した。

クラブが新監督に選んだのは、昨季ボアビスタを途中解任されるも、その後途中就任したビトーリア・セトゥバルを、勝ち点上残留に導いたリト・ビディガル。中位〜下位クラブでの経験が豊富な監督と2年契約を締結した。同監督は、2015-16シーズンには、今や3部に沈むアロウカを1部5位に導いたものの、近年は1年を通して継続的にクラブを指揮できない状況が続いている。監督自身の名誉挽回を果たす上でも勝負の1年となる。

12位:ボアビスタ バスコ・セアブラ (36歳)

ダニエル・ラモス(今季:サンタ・クラーラ)
→バスコ・セアブラ(前:マフラ)

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リト・ビディガルとダニエル・ラモス、2人の監督が指揮を執った昨季も、例年通りリーグ中位の立ち位置は変わらず。ポルトガル屈指の古豪が今季チームを託したのは、36歳の青年監督バスコ・セアブラだ。

同監督は、2016-17シーズンに33歳の若さでパソス・デ・フェレイラのアシスタントコーチから監督に昇格して注目を集めたが、その翌年に途中解任。1部リーグでの挑戦は高い壁に阻まれた。しかし、昨季はマフラを率いて2部リーグ4位及びポルトガルカップベスト16進出と大健闘。見事に名誉挽回を果たし、1部リーグの表舞台に返り咲いた。

古豪クラブ×新世代監督。新旧の融合で今年こそは上位進出を果たしたい。

13位:パソス・デ・フェレイラ ペパ (39歳)

ペパ(続投)

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初のポルトガル1部挑戦となったクラブOBのフィローは、第4節を終え早々に解任。新監督として、2018-19シーズンにトンデーラを退任して以来フリーとなっていた国内屈指の若手監督ペパを招聘し、何とか1年での再降格は免れた。

クラブは1部定着を目指し、中小クラブでの実績が十分な同監督の続投を決断。3シーズンでクラブ歴代最高順位の11位に導いたトンデーラ時代のように、安定した長期政権を築きたい。

14位:トンデーラ パコ・アジェスタラン (57歳)

ナチョ・ゴンザレス(今季:未定)
→パコ・アジェスタラン(前:パチューカ)

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クラブは最終節にようやく残留を決定させるなど下位に沈みながらも、ナチョ・ゴンザレス監督は開幕から一度も途中解任されずシーズンを走り切った7人の指揮官のうちの1人となった。
(※他6人は、セルジオ・コンセイサオン、カルロス・カルバリャウ、ジョアン・ペドロ・ソウザ、イボ・ビエイラ、ジョアン・エンリケス、ビトール・オリベイラ)

それでも、スペイン人監督は昨季限りでの退団を表明。クラブは、スペイン路線を継続し、新監督としてパコ・アジェスタランを招聘した。

57歳の同監督は、バレンシアやリバプールでラファ・ベニテス監督率いるテクニカルチームの一角を担った人物。ポルトガルでは、キケ・フローレスが指揮した2008-09のベンフィカでフィジカルコーチを務めていた。2018-19シーズンにメキシコのパチューカを率いて以来の現場復帰が、ポルトガルリーグでの初の監督経験となる。

今季ポルトガル1部リーグを戦う18チームのうち、外国人監督を据えるのはトンデーラのみ。リーグ唯一のスペイン人監督のもと、今季も残留を現実的な目標としてシーズンを走り切りたい。

15位:ベレネンセス プティ(43歳)

プティ(続投)

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昨季はシーズン開幕から指揮を執ったジョルジ・シラスが、開幕4試合で0勝0ゴールと悲惨な成績を残して早々に監督交代。その後、ペドロ・ヒベイロを挟み、最終的には、プティ監督のもと辛うじて残留を果たした。

監督続投を勝ち取ったプティだが、近年率いたクラブでは、いずれも1-2年の短命政権で終わっている。首都リスボンの古豪復権を成し遂げ、自身も名ピンチヒッターの立ち位置から脱却したい。

17位:ポルティモネンセ パウロ・セルジオ (52歳)

パウロ・セルジオ(続投)

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アントニオ・フォーリャとブルーノ・ロペス2人の指揮官を、降格圏低迷の責任を取らせてシーズン途中に交代。3人目の監督となったパウロ・セルジオのもと、一時は降格圏を脱するなど「奇跡の残留」目前に迫った。しかし、最終節に17位が確定し、2部リーグ降格が決定。勝ち点差わずか「1」に泣くこととなった。

それでも、ポルティモネンセに「奇跡の残留」が転がり込んだ。16位で勝ち点上は残留を決めていたビトーリア・セトゥバルが、プロライセンスの財務条件を満たさなかったことを理由にライセンス申請が却下され、3部相当のポルトガル選手権に降格。ポルティモネンセとしては、勝ち点上は降格しながらも、大逆転で1部に残留する幸運に恵まれる形となった。

前監督・前々監督時代には出場機会に恵まれなかった日本代表GK権田修一は、パウロ・セルジオのもとスタメンに定着し、リーグ戦後半における快進撃の主軸を担った。権田とは正反対に、前監督・前々監督時代には不動のレギュラーであった安西幸輝は、同監督就任後に出場機会を急激に減らしたが、リーグ終盤には再び定位置を確保するなど、信頼を取り戻しつつある。

パウロ・セルジオ監督就任2年目の今季は、日本代表2選手をどのように起用するのか。日本人にとっては、ポルトガルリーグにおける楽しみのひとつだろう。

2部1位:ナシオナル ルイス・フレイレ (34歳)

ルイス・フレイレ(続投)

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1年での1部復帰を果たしたマデイラの雄。監督「ルイス・フレイレ」の名は覚えておいて損はないだろう。

現在34歳の若手監督は、ポルトガル次世代の「昇格王」として認知され始めている。「ポルトガルリーグの昇格王」といえば、自身のキャリアで11度の1部昇格を達成している66歳の老将ビトール・オリベイラが有名だ。一方で、ルイス・フレイレが2部から1部にチームを昇格させたのは昨季がキャリア初。彼が次代の昇格王と目される所以は、そのシンデレラ・ストーリーにある。同監督はこの8年間で6度のカテゴリーアップを経験。7部から1部へと一気にキャリアを駆け上ったのだ。

26歳で監督デビューを果たしたルイス・フレイレは、リスボンの地区リーグでエリセイレンセを7部→6部→5部へと2カテゴリー昇格させた。その後指揮を執ったペロ・ピニェイロでも、5部→4部→3部へとまたもや2カテゴリーの昇格を果たして、自身も3部相当のポルトガル選手権までステップアップ。直後の2017-18年には、32歳でマフラをポルトガル2部リーグに導いた。翌年監督就任したエストリルでは1部昇格に失敗したものの、その翌年となる昨季、ついにナシオナルとともにトップカテゴリーまで登り詰めた。

無名の青年がわずか8年で7部相当から1部まで登り詰めた秘訣は、彼が若き頃より磨き上げたその分析力にある。24歳の頃、後に指揮を執ることになるマフラで当時の監督フィリペ・モレイラにトレーニングの視察を直訴、分析レポートをまとめてその力を認められ、無報酬ながら分析官として暗躍したという逸話もある。トンデーラ時代に、ルイス・フレイレを自らの分析スタッフに据えたペパをして、「我々はワーカホリックだった。24時間フットボールのことを話せる、すぐに共感し合える仲だった」と絶大な信頼を寄せていたことがうかがえる。

ルイス・フレイレが研究対象としてきたチームは、ジョルジ・ジェズスのベンフィカやパウロ・ソウザのフィオレンティーナなど同国人監督が率いるチームの他、グアルディオラのバイエルン、サッリのナポリ、トゥヘルのドルトムントなど、欧州サッカーをリードした監督が率いるチームまで幅広い。ボール保持では3バック+2ボランチで数的優位を作り相手を引き寄せてはWBのアイソレーションを執拗に狙い、ボール非保持では4-1-4-1のブロックを形成しては、機を見てチーム全員が連動してハイプレスを仕掛けボールに襲いかかる。分析熱心な監督が丹念に整備したことが伺える戦術的練度で、2部優勝に値するチームを作り上げた。

このチームがトップカテゴリーでどこまで通用するか。類稀な洞察眼で夢の1部リーグ挑戦を掴んだルイス・フレイレ。今季のリーグ最年少監督が歩むシンデレラストーリーの行く末に注目だ。

2部2位:ファレンセ:セルジオ・ビエイラ (37歳)

セルジオ・ビエイラ(契約更新)

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全日程終了前のシーズン中止がありつつも、クラブに18年ぶりの1部昇格をもたらしたセルジオ・ビエイラ。クラブはその功績を称え、37歳の若手監督と新たに3年契約を締結した。

昨季は同じ2部2位枠から25年ぶりに昇格を果たしたファマリカオンが6位と大躍進。まずは残留を目指すことが最優先だが、同クラブのような奇跡の再現も狙いたい。

【保存版】19-20季、ポルトガル1部全18チームの監督人事を紹介

2018-19シーズンのポルトガルリーグを制したのは、「Bチームの人材」が躍動したベンフィカだった。Bチームから途中就任したブルーノ・ラージュ監督のもと、Bチームから昇格して1年目のジョアン・フェリックスら若手が躍動。シーズン序盤のつまずきを猛烈な勢いで挽回し、首位を独走していたポルトとの熾烈な優勝争いを2年ぶりに制した。

一方のポルトは、CLこそベスト8に進出するも、2連覇を期して臨んだリーグ戦では、ベンフィカ相手にシーズンダブルを許し、タイトルを逃す屈辱。今季は多くの主力選手が退団し、チーム編成も一新する中で王座奪還に挑む。

今季は中島翔哉がカタールからポルトへ、さらには、安西幸輝(ポルティモネンセ)や前田大然(マリティモ)ら若き日本代表世代が中島の成功例の再現を求めてポルトガルへの移籍を決断。中島がポルティモネンセに所属していた昨季よりも、日本におけるポルトガルリーグへの注目度が一層に増すことだろう。新シーズンもベンフィカとポルトを中心にタイトル争いが展開されるであろうポルトガル1部リーグについて、今年も毎年恒例、全18チームの監督名鑑をお届けする。

昨季1位 ベンフィカ:ブルーノ・ラージュ

ブルーノ・ラージュ(続投)

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クラブにジョルジ・ジェズス時代から続くリーグ4連覇(自身2連覇)をもたらしたルイ・ビトーリアをシーズン序盤に途中解任し、Bチームからブルーノ・ラージュを昇格。この大抜擢がベンフィカのシーズンを一変させた。

かのジョゼ・モウリーニョですらポルト優勢と踏んでいた優勝争いを怒涛の連勝で覆し、就任後19181分と驚異的な追い上げを見せ、クラブに2年ぶりのタイトルをもたらした。特にトータルでシーズン103点を叩き出した攻撃陣の躍動は目覚ましく、ナシオナルとの一戦は10-0という衝撃の大勝を飾った。この快進撃は、序盤戦こそ「今季はポルトだろう」と予想していたモウリーニョを、のちに「私が間違っていた」と言わしめるものだった。

今季もクラブは、昨季リーグ戦終盤を無敗で乗り切ったブルーノ・ラージュに指揮を託す。スカッドとしては、2度のリーグ得点王と2年連続の年間MVPなどポルトガルで輝かしいキャリアを積んだジョナスが引退したが、リーグ得点王ハリス・セフェロビッチやランキング3位ラファ・シウバ、アシストキングのピッツィら多くの主力選手が残留。かつては鹿島アントラーズに所属したカイオ・ルーカスもいよいよ今季からチームに合流するなど、既存戦力と新戦力のバランスはよい。インターナショナルチャンピオンズカップでは、ミランやフィオレンティーナなどイタリアの強豪を撃破して優勝を飾り、スポルティングとのスーペルタッサを5-0で完勝するなど、チームの滑り出しは良好だ。監督自身が昨季まで育て上げたジョッタらBチーム出身選手もインパクトを残し、毎年恒例となりつつあるリーグを代表する新星の頭角も期待できる。

リーグ2連覇と昨季は失意に終わった国内カップ戦およびCLでの躍進のためには、トップチームで初めてフルシーズンの指揮を執る監督自身の育成・抜擢の手腕が大きく問われるが、現状チームの出来上がりは極めて順調。今季はこのブルーノ・ラージュが国内のあらゆるタイトル争いをリードすることだろう。

昨季2位 ポルト:セルジオ・コンセイサオン

セルジオ・コンセイサオン(続投)

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古巣ポルトをビトール・ペレイラ期以来5年ぶりのリーグ王者に導いたセルジオ・コンセイサオンだが、2年連続のリーグ優勝を目指した昨季は、ベンフィカにシーズンダブルを許すなど苦難の年に。ベスト8進出と躍進したCLとの両立に苦しみ、終盤はドローが続いて下位クラブから勝ち点を取りこぼした。

それでも、優勝シーズンにジョゼ・モウリーニョの持つクラブ歴代最多勝ち点記録862ポイント多く塗り替えた若き名将への評価は色あせず。心筋梗塞の影響で現役続行が不透明な守護神イケル・カシージャス、守備の要であったエデル・ミリタオン(レアル・マドリード)とフェリプ(アトレティコ・マドリード)、豊富な運動量で長らくチームを支えていたエクトル・エレーラ(アトレティコ・マドリード)、圧倒的な個人技でアクセントを加えていたヤシン・ブライミ(アル・ラーヤン)ら、主力選手が大量に流出し変革期を迎えるチームの再建に挑む。

今季もクラブ伝統の4-3-3と監督が得意とする4-4-2システムを使い分け、手堅く勝負強いサッカーが志向されるだろう。タイトル奪還のためには、CL予選アウェイのクラスノダール戦ではベンチ外となった中島翔哉やレンソ・サラビアら、新戦力の躍動が不可欠。多くのメンバーが入れ替わった今季の成績は、彼ら新戦力のパフォーマンスに直結するため、コンセイサオンのチーム作りには序盤戦から注目が集まる。

昨季3位 スポルティング:マルセル・カイザー

マルセル・カイザー(続投)

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ポルティモネンセ相手に4-2と破れた直後、スポルティングは早々に手を打った。新監督として招聘したジョゼ・ペゼイロは、大方の予想通り平凡な成績に甘んじ、不名誉な「ポルトガル1部リーグ監督交代第1号」となってしまった。

この迅速な判断が吉となり、オランダ人新監督マルセル・カイザーのもとチームは何とか立て直し、リーグ戦は3位と最低限の結果をマーク。カップ戦では、リーグカップとポルトガルカップの2冠に輝き、スーペルタッサとポルトガルカップを戴冠した2007-08シーズンぶりの2タイトルを獲得するなど、近年稀に見る好成績を残した。ただやはり、何としても手中に収めたいのは、2001-02シーズン以来となるリーグタイトルだろう。

カイザーが率いたシーズン後半は、リーグ戦9連勝と怒涛の追い上げを見せ、来季への期待感をにおわせた。ポルト時代のフッキ、ベンフィカで引退を発表したジョナスに続いて、2年連続リーグ年間MVPに輝き、MFながらシーズン32ゴールを記録してアレックス(当時フェネルバフチェ)が保持していたヨーロッパMF歴代最多得点記録を更新するなど、リーグを代表するアタッカーとして君臨したブルーノ・フェルナンデスの移籍動向は気になるところだが、いずれにせよ、20年ぶりのリーグ制覇のためには、この絶対エースに依存しないチーム作りが必要だ。

昨季4位 ブラガ:リカルド・サー・ピント

アベル・フェレイラ(今季:PAOK)

リカルド・サー・ピント(前:レギア・ワルシャワ)

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2017-18シーズンにブラガの歴史上最も多くの勝ち点(75)を稼いだアベル・フェレイラは、昨季もチームを「ポルトガルの4強」の地位にキープさせ、最低限のミッションは達成。2シーズンにわたり安定的な結果を残した手腕が評価され、自身の監督キャリアでは初となる海外挑戦のため、ギリシアのPAOKへと旅立った。

新監督には、ギリシアやベルギーなど国外中位リーグでの実績が豊富なリカルド・サー・ピントを招聘。ポルトガルでの指揮は2015-16シーズン以来となるが、国内での実績は正直なところ乏しい。クラブ史上最高の監督となったアベル・フェレイラの後釜として4強の座を死守できるか。監督にとってもクラブにとっても、試練の1年を迎えるだろう。

昨季5位 ビトーリア・ギマラインス:イボ・ビエイラ

ルイス・カストロ(今季:シャフタール)

イボ・ビエイラ(前:モレイレンセ)

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ビトーリア・ギマラインスをリーグ5位に導いたルイス・カストロは、パウロ・フォンセッカ監督をローマに差し出したウクライナ王者シャフタールの監督に抜擢された。ルイス・カストロが、フォンセッカの後任として監督就任するのは、同監督がポルトで途中解任され、自身がBチームから昇格した2013-14シーズンを想起させる。

後任には、モレイレンセをクラブ史上最高となるリーグ6位に大躍進させたイボ・ビエイラを招聘。43歳の青年監督と単年契約を締結した。ポルト北部ミーニョ地方のライバル関係にあるブラガも、監督を海外リーグに引き抜かれ変化の時期を迎える今季、天敵をリーグ4位の座から引きづり下ろすには絶好のチャンスだ。

昨季6位 モレイレンセ:ビトール・カンペロス

イボ・ビエイラ(今季:ギマラインス)

ビートル・カンペロス(前:ギマラインスB)

2017-18シーズンには、マルコ・シウバが一時代を築いたエストリルを2部に降格させてしまったイボ・ビエイラだが、昨季はモレイレンセでクラブ史上最高の成績を残し、見事に名誉挽回。ポルトガル屈指の強豪ビトーリア・ギマラインスに引き抜かれた。

クラブは後任としてビートル・カンペロスと契約。同監督にとっては、2017-18シーズンにギマラインスBを退団して以来の現場復帰となる。1部リーグでのトップチーム監督経験は、同シーズンにペドロ・マルティンスが解任され後任のジョゼ・ペゼイロが決まるまでの暫定監督として1試合を務めたのみ。経験の浅い監督に率いられる今季、万年降格圏のクラブにとっては、再び順位表の底と睨み合う厳しい1年となるだろう。

昨季7位 リオ・アベ:カルロス・カルバリャウ

ダニエル・ラモス(今季:未定)

カルロス・カルバリャウ(前:スウォンジー)

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サウジアラビアのアル・タアーウンを経て監督就任したジョゼ・ゴメスは、大方の予想通り早々に解任。クラブは、こちらもシャービスで途中解任の憂き目にあったダニエル・ラモスを招聘し、何とか一桁順位はキープした。功労者であるダニエル・ラモスは契約延長せず退任したが、新監督として大物指揮官を抜擢した。

近年はその監督輩出力に優れるリオ・アベ。ヌーノ・エスピリト・サント(ウルバーハンプトン)、ペドロ・マルティンス(オリンピアコス)、そしてミゲウ・カルドーゾ(AEK)。リオ・アベ経由で海外リーグに監督を輸出するケースは、ポルトガルにおける一種のトレンドとなりつつあったが、今季は監督を逆輸入。プレミアリーグなど海外での実績が豊富な名将カルロス・カルバリャウを母国に呼び戻した。

53歳のベテラン監督は、2018-19にプレミアのスウォンジーを退任して以来となる現場復帰。スウォンジー以前には、トルコのベシクタシュやイングランドチャンピオンシップのシェイフィールド・ウェンズディなどで監督を歴任してきた。ポルトガルクラブを率いるのは、2009-10シーズンにスポルティングの監督を務めて以来。自身にとっても、主要タイトルには2007-08シーズンにビトーリア・セトゥバルでリーグカップを戴冠して以来見放されている。

10年ぶりとなる母国ポルトガルへの復帰。海外での経験を還元し、チームをEL圏およびカップ戦タイトル獲得に導くことが使命だろう。それを期待させるに十分な経験値は持ち合わせている。

昨季8位 ボアビスタ:リト・ビディガル

リト・ビディガル(続投)

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ポルトガル期待の若手監督のひとりジョルジ・シマオンはシーズン途中に解任。同監督にとって、ベレネンセス、パソス、シャービスなど中小クラブを度々上位に押し上げてきた成功サイクルは、強豪ブラガに引き抜かれ・その年に途中解任されて以来、なぜか狂い気味。ブラガ時代に続き、シーズン途中で無念の退任となってしまった。

クラブは、昨季途中に招聘したリト・ビディガルに今季もチームを託す。いまや3部相当ポルトガル選手権まで降格してしまったアロウカ時代には、この弱小クラブを5位に導きELでの経験も積んだ監督。リーグ優勝経験のある5クラブの一角として、そろそろ古豪復活を実現させたい。

昨季9位 ベレネンセス:ジョルジ・シラス

ジョルジ・シラス(続投)

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こちらもボアビスタ同様、1部リーグ優勝経験のある5クラブの一角を成す古豪。昨季は近代化を推し進めんと、ポルトガルでは初のケースとなる前衛的なクラブロゴへの刷新に踏み切った。

監督としては、2016-17年に現役引退して以来チームの指揮を任せているジョルジ・シラスが続投。古風なクラブイメージの刷新を主導する旗頭として、就任してはや4年目となる今季、そろそろ「古豪」の呪縛から抜け出すのに一躍買うような結果を残したい。

昨季10位 サンタ・クラーラ:ジョアン・エンリケス

ジョアン・エンリケス(続投)

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2018-19シーズンのポルトガルリーグにとって、サプライズのひとつはサンタ・クラーラの躍進であった。アソーレス諸島に本拠地を置くクラブは、同じ島国クラブ、マデイラ島のナシオナルとともに、昇格組として1部リーグに挑戦。元ポルトガル代表MFコスティーニャに率いられたナシオナルが1年での降格を強いられるなか、サンタ・クラーラは降格圏はおろか一桁順位にあと一歩まで迫る快進撃を見せた。

この実績が評価されたジョアン・エンリケスは、国内屈指の強豪ビトーリア・ギマラインスからの関心も伝えられるなか、今季はクラブへの残留を決断。昨季の快進撃がフロックでないことを証明し、来季以降の飛躍に繋げたい。

昨季11位 マリティモ:ヌーノ・マンタ

プティ(今季:未定)

ヌーノ・マンタ(前:フェイレンセ)

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オランダでの指導経験が豊富な異色のキャリアを持つクラウディオ・ブラガは途中解任。クラブは近年ピンチヒッターの名手となりつつあるプティに助けを請うた。

昨季は無事に残留を果たしたクラブは、契約満了によりプティの退任を発表し、新たにポルトガル国内有数の若手監督ヌーノ・マンタを招聘。しかし、プレシーズンが始まるとプティが練習場に現れ「まだ契約は残っている」と主張。平行線をたどる両者の争いは、終いには裁判沙汰となり、現在も一件落着とはいかないような状況だ。

それでも、新監督がヌーノ・マンタであることに変わりはない。2010-11シーズンにフェイレンセのユース監督に就任して以来、監督として全てのキャリアを同クラブに捧げてきた。2016-17シーズンには、奇しくも今季から率いることとなったマリティモを相手にジョゼ・モッタ監督が敗北・途中解任され、その後任として初のトップチーム監督に就任。最終的には、弱小クラブをリーグ8位へと躍進させ、ポルトガル国内屈指の若手監督として注目を集めた。昨季は愛するクラブで成績不振に陥り無念の途中交代となったが、その手腕への評価は色あせず。上位返り咲きを狙うマリティモと2年契約を締結した。

監督自身にとってもクラブにとっても、今年は名誉挽回を期する勝負の1年。ヌーノ・マンタはここで突出できれば、さらなる国内強豪クラブへのキャリアも拓けるだろう。そのチームの一員として、松本山雅から期限付き移籍で加入した前田大然の活躍にも期待がかかる。

昨季12位 ポルティモネンセ:アントニオ・フォーリャ

アントニオ・フォーリャ(続投)

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ビトール・オリベイラが率いた一昨季に続いて、再び台風の目としてリーグを席巻した。新エースナンバー10番を着用した中島翔哉や、かつてのポルトガルリーグ3年連続得点王ジャクソン・マルティネスらポルトガルリーグを代表するスター選手が各々の個性を存分に発揮。ベンフィカとスポルティングを下し、それぞれルイ・ビトーリアとジョゼ・ペゼイロの2人の指揮官を途中解任に追い込むなど、ビッグサプライズを度々演じる1年を過ごした。

新シーズンもチーム得点王ジャクソン・マルティネスを中心に据え、サイドを起点に素早く敵陣営を切り裂く攻め筋は、ポルトガルリーグで猛威を振るうだろう。プレシーズンから試合に絡んでいる安西幸輝もその一役を担うはずだ。昨季はLSBのウィルソン・マナファがシーズン途中でポルトへ移籍したように、安西にとっても半年間の活躍次第では、さらなるビッグクラブへの道も拓ける。昨季後半からメンバー入りの機会が増えた権田修一が正GKのポジションを奪えるかにも注目だ。

昨季13位 ビトーリア・セトゥバル:サンドロ・メンデス

サンドロ・メンデス(続投)

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昨季途中にアンゴラ国籍のリト・ビディガルからバトンを継いだカーボベルデ国籍のサンドロ・メンデスが今季も続投。同監督は、選手としても、ここセトゥバルで育成時代を過ごし、プロとして10年以上も在籍。引退後とクラブにとどまりユースチームのコーチとしてキャリアを積み重ねた、純血のSadinho(セトゥバルの愛称)だ。自身初となる1部トップチームをシーズン開幕から指揮する今季、愛するクラブを上位に導けるか。クラブの功労者が成績不振で途中解任される様はサポーターも見たくはない。

昨季14位 アービス:アウグスト・イナーシオ

アウグスト・イナーシオ(続投)

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前年にスポルティングとの決勝のすえポルトガルカップを戴冠し、アービスに史上初の主要タイトルをもたらしたジョゼ・モッタと、クラブ首脳陣は降格を避けるためやむなく決別。同監督は公式声明で敬意を表され勇退する形でチームを去った。

今季は、昨季シーズン途中から監督を務めるアウグスト・イナーシオが続投。ギマラインスやマリティモなど国内クラブだけでなく、エジプト、アンゴラ、ギリシア、ルーマニア、イランなど国外での指揮、またスポルティングでジェネラルディレクターを務めるなど、ピッチ内外における経験豊かな64歳の老将にチームを託す。

昨季15位 トンデーラ:ナチョ・ゴンザレス

ペパ(今季:未定)

ナチョ・ゴンザレス(前:デポルティボ)

トンデーラの歴史に名を刻んだ指揮官がついに退任。クラブを最終節に1部残留に導くこと2回、2017-18シーズンには史上最高順位となる11位に押し上げたペパの退団が決定した。

新任には、スペイン人のナチョ・ゴンザレスを抜擢。スペイン国内のみで監督としてのキャリアを積んできた52歳の同監督にとって、同じイベリア半島の隣国といえど初の国外挑戦となる。ただ、トンデーラは昨季も紙一重で残留を達成した弱小クラブ。今季も1部残留が現実的な目標だろう。

昨季21位 パソス・デ・フェレイラ:フィロー

ビトール・オリベイラ(今季:ジウ・ビセンテ)

フィロー(前:コビリャン)

「ポルトガルの昇格王」ことビトール・オリベイラに率いられたパソス・デ・フェレイラは、無事に1年での1部復帰を達成。自身11度目、ポルティモネンセで1部リーグを戦った2017-18シーズンを除くと、2012-13シーズンから6シーズン連続でのミッションを成功させてお役御免となった。

新監督には、現役時代にパソスでCBとしてプレーした経歴を持つフィローを招聘。監督自身にとって、ポルトガル1部リーグで指揮を執るのは初。昨季は2部コビリャンを率いてリーグ6位と何とも言えない成績に終わっていた。かつてはパウロ・フォンセッカ現ローマ監督のもとリーグ3位に輝いたことのある新興クラブの一角なだけに、1年での降格だけは何としても避けたいところだ。

昨季22位 ファマリカオン:ジョアン・ペドロ・ソウザ

カルロス・ピント(今季:レイソインス)

→ジョアン・ペドロ・ソウザ(前:エバートンアシスタントコーチ)

クラブにとって四半世紀ぶりとなる1部昇格を置き土産に、カルロス・ピント監督は2部レイソインスへ移籍。日章学園高校時代には選手権で優秀選手に選ばれたこともある菊池禎晃が今季よりプレーするクラブで、再び1部昇格に挑む。

新監督ジョアン・ペドロ・ソウザは、マルコ・シウバの懐刀と言える存在。同監督が現役引退して監督就任したエストリル時代から、スポルティング、オリンピアコス、そしてハル・シティ、ワトフォード、エバートンとプレミアリーグでもアシスタントコーチを務めてきた。ファマリカオンには2009-10シーズンにアシスタントコーチとして在籍した過去があり、古巣復帰が実現する形となった。

マルコ・シウバは、エストリルで2部優勝を飾った翌年から、2年連続でクラブを15位以上に導いたことで、わずか3シーズンで2部監督から名門スポルティングの監督に到達した。恩師のシンデレラストーリーを再現できるか。

昨季3部 ジウ・ビセンテ:ビトール・オリベイラ

ナンディーニョ(今季:未定)

ビトール・オリベイラ(前:パソス・デ・フェレイラ)

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昨季は3部相当ポルトガル選手権を戦っていたジウ・ビセンテ。2006年にポルトガルリーグ規定に抵触する選手起用をしたため勝ち点を剥奪され1部から2部に降格していたが、調停のすえ今季より再び1部に挑む形となった。

そんなクラブを新たに率いるのは、前述の「昇格王」ビトール・オリベイラ。久々の1部挑戦となった2017-18シーズンにはポルティモネンセを率いてリーグを席巻しただけに、今季もダークホース候補として注目だろう。ただし、3部から1部に一段飛ばしでステップアップしただけに、現有戦力でどこまで戦えるか。ポルティモネンセ時代にも限られた戦力で格上の相手を破ってきた監督の自身手腕が大きく問われる。

以上、2019-20シーズンのポルトガル1部リーグを戦う全18チームの監督人事を紹介した。中島翔哉、安西幸輝、権田修一、前田大然ら日本代表選手の活躍ぶりを見るかたわらで、欧州のサッカーシーンで将来中核を担うであろう彼ら未来の名将候補にもぜひ刮目いただきたい。

【保存版】18-19季、ポルトガル1部全18チームの監督人事と3名の注目監督を紹介!

2017-18シーズンのポルトガル1部リーグは、ジョゼ・モウリーニョが記録したクラブ最多勝ち点数を更新する史上最高のシーズンを送ったポルトが、5年ぶりのリーグタイトルを獲得して幕を閉じた。リーグ5連覇を目指したベンフィカは主力選手の穴を埋められないまま、後半戦の猛追も実らず2位に。積極補強を敢行したスポルティングは、クラブの大混乱に巻き込まれ期待外れの1年を送った。
相変わらず3強が上位を独占する1年となったが、その中でも、4位ブラガはクラブ史上最多勝ち点を稼ぎスポルティングに肉薄。国内屈指の戦術家に率いられたリオ・アベも5位と躍進するなど、近年上位常連となっているクラブが、新たな監督のもとリーグを席巻した。

今季もリーグのタイトル争いはポルトとベンフィカを中心に繰り広げられるだろう。しかし、スポルティングがいまだ混乱を引きづる中、ブラガらにも3強体制の撃破を狙えるまたとないチャンスが訪れる。その他中小クラブにも、将来のポルトガル人監督界を背負って立つであろう有望な指揮官が控えており、彼らの躍進にも注目が集まる。

それでは、2018-19シーズンのポルトガル1部リーグを戦う全18チームの監督人事と、注目すべき3人の指揮官を紹介する。是非とも、新シーズンに向けた監督名鑑としてご活用いただきたい。

1位ポルト:セルジオ・コンセイサオン

セルジオ・コンセイサオン(契約延長)

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アンドレ・ビラス・ボアスとビトール・ペレイラが無敗優勝を含むリーグ3連覇を達成してから約5年の月日が経過した。その間、ライバルのベンフィカがトロフィーを掲げる瞬間を4度も見届けてきたポルトがついに王座を奪還した。

かつてジョゼ・モウリーニョが率いたポルトでプレーし、監督として古巣に舞い戻ったセルジオ・コンセイサオンは、恩師が自身初のリーグタイトルを獲得した2002-03シーズンに記録した勝ち点86のクラブ記録を塗り替える偉業を達成。新たに勝ち点88の記録を打ち立て、クラブ史にその名を刻んだ。これは、ベンフィカが15-16シーズンに達成したリーグ歴代記録に並ぶ数字。リーグ公式のベストイレブンには最多の5名を輩出し、監督自身も最優秀監督賞に輝くなど、まさにコンセイサオン率いるポルトがリーグを象徴する1年となった。

クラブは同監督の手腕を評価し、1年の契約延長を締結。ボビー・ロブソンやジョゼ・モウリーニョ、アンドレ・ビラス・ボアスなど、クラブのミュージアムに銅像を擁する偉大な先人を追い越した未来のレジェンド候補のもと、王者の新たな歴史の針が動き出す。

2位ベンフィカ:ルイ・ビトーリア

ルイ・ビトーリア(続投)

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自身リーグ3連覇、クラブとしてはリーグ5連覇を目指したシーズンだったが、エデルソン・モラエス、ビクトル・リンデロフ、ネウソン・セメードらビッグクラブに羽ばたいた主力選手の穴を埋められず、シーズン開幕のスタートダッシュに失敗した。CLは6戦6敗という不名誉な記録を打ち立て早々にグループステージ敗退。シーズン折り返しの時点で、ポルトガルカップとリーグカップの2つのカップ戦からも早々に姿を消した。

タイトルの可能性が残されたリーグ戦では、序盤のつまずきを猛烈な勢いで取り返し、一時はポルトから首位を奪還したが、終盤に迎えた事実上のタイトル決定戦、ホームのクラシコでは、ポルトMFエクトル・エレーラに劇的な決勝点を浴びて万事休す。5連覇を目指したシーズンは、主要タイトル無冠で幕を閉じ、涙を飲んだ。

タイトル奪還を狙う今季もチームの指揮を託したのはルイ・ビトーリア。背水の陣で臨むシーズンは、国内タイトルの奪取はもちろん、予選から出場するCLでの上位進出も必須となる、まさに勝負の1年だ。成果を残せなければ、4年目を迎える同監督の長期政権が終わりを告げる可能性も否定できないだろう。クビを切られないため、そして、いよいよ欧州のトップステージへと飛躍するためにも、リーグタイトルの奪還とCLベスト16進出は最低ノルマだ。

3位スポルティング:ジョゼ・ペゼイロ

ジョルジ・ジェズス(来季:アル・ヒラル)
→ジョゼ・ペゼイロ
(前:ビトーリア・ギマラインス)

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天国から地獄へ。希望から絶望へ。そんな言葉が当てはまる1年だった。

レアル・マドリードからファビオ・コエントラン、バルセロナからジェレミ・マテュー、ローマからセイドゥ・ドゥンビア、そしてサンプドリアからポルトガル史上最高額タイとなる違約金1億ユーロを設定したブルーノ・フェルナンデスら、近年稀に見る大型補強を敢行し、2001-02以来実に17シーズンぶりのリーグタイトルが期待されたシーズン。この年リーグMVPに輝いたブルーノ・フェルナンデスの想像以上の活躍もあり、シーズン序盤はポルトと熾烈な首位争いを演じ、中盤にはポルトガルリーグカップのタイトルを獲得。順風満帆な1年が期待されたが、シーズン終盤に1人の傲慢な男によりクラブは泥沼へと足を踏み入れていく。

事の発端は、ELアトレティコ・マドリード戦の敗北。当時のクラブ会長ブルーノ・デ・カルバーリョが、一部の主力選手を自身のSNSで公然と批判した。最後まで選手との間に生まれた亀裂は修復せず、シーズン終了後にはソシオにより会長が罷免される事態に陥った。また、期待外れのシーズンに終わったことへの不満から、覆面を被った50名のフーリガンが練習場に押し入り、選手・コーチらを襲撃する未曾有の大事件も勃発。カップ戦の決勝を控える中、エースFWバス・ドストらが心身ともに深い傷を負った。そして直後、シーズン2冠を目指したポルトガルカップ決勝では、格下アービスにまさかの敗北を喫した。この大混乱を受けて、ルイ・パトリシオ、ウィリアン・カルバーリョ、ブルーノ・フェルナンデス、ジェウソン・マルティンスなど、この年ロシアW杯にも出場したチームの主軸選手が、痺れを切らしてこぞってクラブとの契約解除を申し出た。

結局、シーズン最後の最後まで混乱は収束せず。前会長時代に新監督として招聘されたシニシャ・ミハイロビッチが、会長交代により試用期間中にクビにされ、新監督には前年にビトーリア・ギマラインスでリーグ9位に終わったジョゼ・ペゼイロを古巣復帰させるゴタゴタな監督人事を敢行。主力選手が一斉に退団しチームは崩壊、新監督への期待感も醸成されず、新たな1年を迎えることとなった。

新会長を中心とする新たなマネジメント体制の尽力実り、リーグMVPブルーノ・フェルナンデスや、チーム得点王バス・ドストらはクラブと再契約を締結。ペゼイロ監督期にプロデビューを果たしたルイス・ナニが3度目の古巣復帰を果たすなど、明るい兆しも。しかし、クラブ・サポーターが、彼ら世界レベルの選手たちがフットボールに集中できる環境を醸成できない限り、前年以上の悲劇、つまり3強の一角から引きずり降ろされる可能性も十分。マネジメント、現場ともに大刷新された新体制のもと生まれ変わり、ポルトガル屈指の名門としての面目を保てるか。

4位ブラガ:アベル・フェレイラ

アベル・フェレイラ(契約延長)

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クラブレゴードとなる勝ち点75を積み上げ、史上最高のシーズンを送ったブラガ。3位スポルティングには同3差まで詰めより、5位リオ・アベとは同24も引き離すなど、「ポルトガルの4強」の地位を確固たるものにした1年となった。シーズンを通したドローの回数は3で、優勝したポルトの4を超えるリーグNo.1。引き分けの試合を勝ちに持っていく粘り強さを発揮していた。

ジョゼ・ペゼイロ、ジョルジ・シマオンと監督交代を繰り返す非常事態となった一昨季から、挽回を期したシーズンに歴史を築いたアベル・フェレイラ。その功績を評価して、クラブは同監督と2021年までの長期契約を締結した。リーグ3強のうち、足元をすくえる可能性が最も高いであろうスポルティングは、かつてブラガを泥沼に陥れた凡将ジョゼ・ペゼイロを招聘して、クラブは会長交代により大混乱に陥るという願ってもない状況。昨季はあと白星1つ分にまで迫った3強撃破を叶える環境は、これ以上ないほどに整った。

5位リオ・アベ:ジョゼ・ゴメス

ミゲウ・カルドーゾ(来季:ナント)
→ジョゼ・ゴメス(アル・タアーウン)

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トップチーム監督初年度で、ソリッドなサッカーをチームに植え付け、リオ・アベを5位に導いた稀代の戦術家ミゲウ・カルドーゾは、フランス1部ナントに引き抜かれる。シャフタールで名アシスタントコーチとしてにわかに話題を集めていた次世代の名将は、わずか1年で国外のトップリーグへと活躍の場を移した。

後任には、サウジアラビアのアル・タアーウンで指揮を取っていたジョゼ・ゴメスを招聘した。近年はハンガリーのビデオトンやこのアル・タアーウンなどで監督を務めるなど、欧州の表舞台からは長らく遠ざかっていた47歳。ヌーノ・エスピリト・サントやペドロ・マルティンス、ルイス・カストロにミゲウ・カルドーゾら国内屈指の名将が積み上げで強化をしてきたクラブを任せるには少々荷が重い。ブラガに次いで3強体制への対抗勢力としてのポジションを確固たるものにするのか、それとも新監督のもとかつての凡庸な中位クラブへと戻ってしまうのか。分岐点となる1年を迎える。

6位シャービス:ダニエル・ラモス

ルイス・カストロ
(来季:ビトーリア・ギマラインス)
→ダニエル・ラモス(前:マリティモ)

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昇格3年目の弱小クラブを6位と大躍進させたルイス・カストロが、不本意なシーズンに終わった北の古豪ビトーリア・ギマラインスに引き抜かれる。代わって、マリティモを2シーズンにわたりリーグ6位(2016-17)、7位(2017-18)と上位にキープさせたダニエル・ラモスと2年契約を締結した。

ダニエル・ラモスにとっては、2部リーグ時代の2004-05シーズン以来の古巣復帰となる。 マリティモで積み上げた1部リーグでの経験を古巣に還元し、前監督が残した偉業を超えないまでも、最低でも1桁順位はキープしたいところだ。

7位マリティモ:クラウディオ・ブラガ

ダニエル・ラモス(来季:ジャービス)
→クラウディオ・ブラガ
(前:フォルトゥナ・シッタート)

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マリティモを上位に定着させたダニエル・ラモスは、昨季6位と大健闘したシャービスの新監督に就任。代わって、オランダリーグのフォルトゥナ・シッタートからクラウディオ・ブラガを招聘した。

クラウディオ・ブラガは、これまでPSVやユトレヒトなどオランダの名門クラブでユースチームを率いた経験を豊富に持つ。昨季はオランダ2部でフォルトゥナ・シッタートの監督に途中就任すると、クラブを16年ぶりの1部昇格に導いた。ポルトガルリーグでの指導は、2014-15にサンタ・クラーラでアシスタントコーチを務めたのが最後で、トップチーム監督としての経験はない。ゼニトなどでプレーした生え抜きのレジェンドFWダニーが10番を背負って復帰したメモリアルシーズンに、オランダで築き上げてきた異彩のキャリアを持つポルトガル人監督のもと、さらなる上位定着に向けて一皮剥けたい。

8位ボアビスタ:ジョルジ・シマオン

ジョルジ・シマオン(契約延長)

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成績不振に陥ったミゲウ・レアウを早々に見限ったボアビスタ。この思い切った決断は、ちょうど一昨年にブラガで途中解任の憂き目にあって以来フリーの身となっていた国内最高峰の若手監督ジョルジ・シマオンの招聘という幸運を呼び込んだ。次世代のポルトガル人監督を背負って立つであろう41歳の若き名将のもと着実に順位を回復させ、昨季は8位とまずまずの成績に。クラブはその手腕を評価して、シーズン途中の3月に早々と1年の契約延長を決断した。

ポルトガルリーグ優勝経験のある5クラブの一角として、そろそろ古豪復活といきたい「ポルト第2のクラブ」ボアビスタ。ブラガで途中解任され、前途洋々なキャリアが一時後退した若き名将のもと、クラブ・監督ともに名誉挽回の大躍進となるか。今季のポルトガルリーグで台風の目となれる期待感は十分だ。

9位ビトーリア・ギマラインス:ルイス・カストロ

ジョゼ・ペゼイロ(来季:スポルティング)
→ルイス・カストロ(前:シャービス)

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リーグ4位の座を引っさげ、3強体制の撃破とELでの躍進を狙ったビトーリア・ギマラインス。しかし、ELに出場する3強以外のクラブにとってもはやジンクスと言えよう、国内リーグとの両立にやはり失敗。たまらず、クラブは国内屈指の名将の評価を得つつあったペドロ・マルティンスの解任を決断した。後任として、ポルトガルリーグでは、ポルト、ブラガ、そしてこのギマラインスと、3クラブ連続での途中就任となった「名ピンチヒッター」ジョゼ・ペゼイロのもと、何とか1桁順位を確保し、北の強豪クラブの面目は保った。

双方の合意のもとジョゼ・ペゼイロとの契約を解消した今季は、ポルトBで2部リーグ優勝、リオ・アベでリーグ7位、そして昨季は弱小クラブのシャービスでリーグ6位と着実に監督としてのステップアップを遂げてきたルイス・カストロと2年契約を締結した。就任会見では「ヨーロッパの舞台を目指す」と、上位進出をサポーターに誓った同監督。昨季の監督交代時にファーストチョイスとしながらも引き抜きが叶わなかった56歳のポルトガル人監督に、古豪復活を託す。

10位ポルティモネンセ:アントニオ・フォーリャ

ビトール・オリベイラ(来季:パソス・デ・フェレイラ)
→アントニオ・フォーリャ(前:ポルトB)

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5年連続、記念すべき自身10度目の1部昇格を果たした「昇格王」にとって、2004-05シーズン以来となった1部リーグでの挑戦は、大成功のまま幕を閉じた。元鹿島アントラーズ・現浦和レッズFWファブリシオは、3強の各エースに次ぐ得点ランキング4位タイの15ゴール、中島翔哉はリーグで唯一となる2桁ゴール2桁アシスト(※)を記録するなど、攻撃的なプレーヤーが大躍進。(※ポルトガルリーグ公式の記録はアシスト数が7となっているが、ポルトガルサッカーデータベース『zerozero.pt』の記録に準拠し10アシストとした)4強以外のチームでは最も多くの得点を積み上げたチームとなり、破壊的な攻撃力で昇格1年目ながらポルトガルリーグを席巻した。

中島翔哉の恩師ということで日本での知名度も上がったビトール・オリベイラは、クラブからの契約延長オファーを拒否して新たな挑戦へ。2部に降格した古巣パソスに1992年ぶりに復帰し、90-91シーズンに自身が成し遂げたクラブの1部昇格に再度挑むこととなった。そして、クラブは新たにポルトBを率いていたアントニオ・フォーリャを招聘。育成力に定評のある名門クラブの下部組織での経験を、若く攻撃的なタレントを多く要するチームに還元し、今季もダークホースとなれるか。

11位トンデーラ:ペパ

ペパ(契約延長)

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降格の恐怖と戦い続けた一昨季からは一転、37歳の青年監督がシーズン開幕から指揮を執った昨季は、11位と大健闘。監督自身も、ポルトとブラガでそれぞれクラブの最多勝ち点記録を更新したセルジオ・コンセイサオンとアベル・フェレイラと並んで、ポルトガルリーグ年間最優秀監督賞にノミネートされる飛躍の年となった。
その手腕が評価され、1年の契約延長を勝ち取ったペパ。上位クラブへのステップアップが叶うきっかけとなるシーズンとしたい。

12位ベレネンセス:ジョルジ・シラス

ジョルジ・シラス(続投)

ドミンゴス・パシエンシアの解任に伴い、プレーヤーとして4シーズンを過ごした古巣に監督として復帰したジョルジ・シラス。一昨季に現役引退したばかりながら、昨季はいきなりピンチヒッターとしてトップチーム監督に。そして、今季はシーズン開幕からポルトガル屈指の古豪で監督を務めることとなった。

リーグタイトルを獲得したことのある5クラブの一角であるベレネンセスは、近年はスペイン人監督フリオ・ベラスケスや、国内のビッグクラブでの指揮経験が豊富なドミンゴス・パシエンシアら、監督選びで試行錯誤を続けている。これまでの人事とは異なる、キャリアの浅い監督の招聘が、古豪復活の起爆剤となるか。

13位アービス:ジョゼ・モッタ

ジョゼ・モッタ(続投)

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リカルド・ソアレスとリト・ビディガル、2度の監督交代を経た苦難のシーズンだったが、シーズン末にプレゼントが舞い降りる。フーリガンの暴動でまともな練習がままならなかったスポルティングを決勝で下し、クラブ史上初の主要タイトルとなるポルトガルカップ王者を戴冠した。幸運にもカップ戦王者となり、リーグ王者ポルトとのスーペルタッサを戦う権利を得たジョゼ・モッタが、今季もチームを指揮する。

14位ビトーリア・セトゥバル:リト・ビディガル

ジョゼ・コウセイロ(来季:ポルトガル代表テクニカルディレクター)
→リト・ビディガル(昨季:アービス)

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一昨季に13クラブが監督交代に踏み切ったポルトガル1部で、監督の座を死守した5人の監督であったジョゼ・コウセイロがついに退任。今季は新たに、昨季1月にアービスの監督を解任されて以来フリーとなっていたリト・ビディガルを招聘した。
同監督は、15-16シーズンに弱小アロウカをリーグ5位に導いたことで評価を高めた監督。昨季は無念の監督途中交代となったが、近年下位でもがき苦しむセトゥバルをアロウカ時代のように上位に導けるか。

15位モレイレンセ:イボ・ビエイラ

プティ(来季:未定)
→イボ・ビエイラ(前:エストリル)

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マヌエル・マシャード、セルジオ・ビエイラと2度の監督交代を敢行し、3人目プティのもと何とか1部残留を果たした。今季1年契約で招聘したのは、昨季途中就任したエストリルで1部残留に失敗し、現エバートン監督マルコ・シウバが一時はリーグ4位に導いた新興クラブを2部に降格させたイボ・ビエイラ。2014-15シーズンに昇格して以来、しぶとく1部に残り続けたクラブだが、今季は正念場を迎える。

16位フェイレンセ:ヌーノ・マンタ

ヌーノ・マンタ(続投)

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当時38歳だった一昨季に、ジョゼ・モッタの後任としてシーズン途中にトップチーム監督デビューを果たしたヌーノ・マンタ。1部昇格初年度のチームを残留に導くどころか、リーグ8位と大成功を収め、その評価を急上昇させた。しかし、さらなる躍進が期待された昨季は、リーグ16位で何とか降格を免れる低調な出来に終わる。ナイジェリア代表でチームの10番を背負ったエテボ・オグヘネカロの穴を埋められず、失意のシーズンを過ごす結果となった。
昨季の不本意な成績もあり、かつてのリーグ8位の栄光は忘れ去られつつある中、名誉挽回を図る勝負の1年となる。

2部1位ナシオナル:コスティーニャ

コスティーニャ(続投)

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一昨季にまさかの2部降格を味わったマデイラの名門クラブは、自国開催のEURO2004や2006年ドイツW杯などで母国の代表を背負ったレジェンド、コスティーニャ監督のもと、1年での1部復帰を達成。監督自身も、2部リーグの最優秀監督に選出された。

1部リーグでの指揮は、13-14シーズンのパソス・デ・フェレイラ以来。当時は、前年にリーグ3位の偉業を成し遂げたパウロ・フォンセッカの後任という難しいタスクをこなせず、シーズン序盤に監督交代の憂き目にあった。2部リーグ最優秀監督の称号を引っさげたかつての名プレーヤーが、1部リーグの壁に再挑戦する。

2部2位サンタ・クラーラ:ジョアン・エンリケス

カルロス・ピント(来季:アカデミカ)
→ジョアン・エンリケス
(前:パソス・デ・フェレイラ)

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アソーレス諸島の小クラブを15年ぶりに1部へ導いたカルロス・ピントは、「レベル3のライセンスを保持していない」との理由で契約更新にこじつけず。代わって、45歳のジョアン・エンリケスに1部残留の望みを託した。

ただし同監督は、昨季パソスをシーズン途中から率いて残留に失敗し、かつてはパウロ・フォンセッカのもとリーグ3位にまで登りつめた新興クラブを13年ぶりの2部に突き落とした当事者。監督就任発表に際して、クラブはモノポリーでジョゼ・モウリーニョやレオナルド・ジャルディン、ビトール・ペレイラらポルトガル人監督のレジェンドを通過して新監督に辿り着く、ユーモア溢れるビデオを公開して反響を呼んだが、開幕から結果を残せないようであれば、解任モノポリーを真っ先にゴールしてしまうだろう。

注目監督ベスト3

1位 アベル・フェレイラ(ブラガ)
昨季は就任1年目ながら、獲得した勝ち点数でクラブレコードを樹立。成熟を図る2年目に、スポルティングが主力を大量に失い、会長も交代する大転換期へ。3強食いが射程年内に迫った。

2位 ジョルジ・シマオン(ボアビスタ)
ブラガではシーズン途中の監督就任ということもあり、チームを立て直せず自身も途中解任に。それでも、パソスやシャービスを上位に躍進させた評価は色あせず。今季1年間で古豪ボアビスタの復興に成功すれば、翌シーズンは自身2度目のビッグクラブ挑戦も起こり得ない夢ではない。

3位 ルイス・カストロ(ビトーリア・ギマラインス)
シャービスを6位に躍進させた手腕は見事の一言。ポルトではピンチヒッターとしての監督途中就任であったため、ギマラインスのような強豪クラブをシーズン開幕から指揮するのは初。キャリアの分岐点となる1年になりそうだが、結果を残せばその評価はうなぎ登りになることだろう。

以上、2018-19シーズン、ポルトガル1部リーグ全18チームの監督人事と3名の注目監督を紹介した。今季こそ3強を食う監督は現れるのか、そして、ジョルジ・シマオンやペパ、ヌーノ・マンタら中位クラブの青年監督にとって、過去を振り返ったときにキャリアの転換期となったと言えるシーズンになるのか。ポルトとベンフィカを中心に激戦が繰り広げられるポルトガルリーグであるが、上記のような、2強以外の要素にも是非とも注目いただきたい。

PSGへ監督流出危機のスポルティング、新監督として国内外から4名をリストアップ

『zerozero.pt』

ヌーノ・エスピリト・サントが退任し、新監督を探しているポルトに引き続き、スポルティングも新監督の確保に強いられている。

現在指揮を執るジョルジ・ジェズスには、ウナイ・エメリ監督に満足していないパリ・サンジェルマンが興味を抱いており、違約金を満たす1500万ユーロを支払う用意があるようだ。監督自身も、初となる海外のビッグクラブへの監督就任を望んでおり、オファーが届けば流出は避けられない。

そこで、スポルティングは、来季の新監督候補として4名をリストアップ。ポルトガルリーグから1名、海外リーグから3名に注目しているようだ。

1人目は、今季ビトーリア・ギマラインスをリーグ4位に導いたペドロ・マルティンス。現在ベンフィカでリーグ4連覇を達成したルイ・ビトーリアですらギマラインスを5位に導くにとどまったのだから、その手腕に疑いの余地はない。

2人目は、国内リーグではアロウカなど多くの下位クラブを残留に導き、現在はマッカビ・テル・アビブを率いるリト・ビディガル。

3人目は、1860ミュンヘンで3部降格の危機にいるビトール・ペレイラ。フェネルバフチェやこの1860ミュンヘンでもいまいちふるっていないが、ポルト時代には無敗優勝を含むリーグ2連覇を達成するなど、実績は十分だ。

4人目は、ポルトも狙っているパウロ・ソウザ。かつてクラブでプレーしたOBは、今季限りでフィオレンティーナとの契約を終えるため、フリーで獲得できる可能性がある。

ベンフィカでの6シーズンで10のタイトルを獲得した名将ジョルジ・ジェズスの引き抜きは大ダメージとなるが、その影響が最小限となる実績・経験が豊富な4監督が揃った。ジョルジ・ジェズスの動向とならび、スポルティングの新監督人事に注目が集まる。

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万年弱小クラブをリーグ5位に導いたポルトガル人指揮官にディナモ・ザグレブが関心

『zerozero.pt』

『Sportske Novosti』によると、ディナモ・ザグレブが新指揮官候補3名をリストアップしており、その一角にアロウカ監督リト・ビディガルの名前が浮上した。

ディナモ・ザグレブは、辞任を表明したクラニチャールの後任監督を探している。『zerozero.pt』は3名の新監督候補の名前を明かしていないが、その中にポルトガル人指揮官の名前が含まれていることを報じた。

リト・ビディガルは、昨季万年降格圏付近を漂う弱小クラブ、アロウカをポルトガルリーグで5位に導いていた。その手腕が評価され、CLの常連クラブからの関心をひいたようだ。

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