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冬の移籍市場、日本人のポルトガルリーグ加入なるか。過去の代表スター3名に浮上した噂

2017年を迎え、欧州フットボール界では冬の移籍市場が解禁した。現在、ポルトガルリーグで活躍する日本人選手には、ポルティモネンセの亀倉龍希などがいるが、代表クラスの選手は所属していない。直近では、スポルティングの田中順也やポルティモネンセの金崎夢生など、日本代表級の選手がプレーしていたが、どちらもすでに日本へ帰国している。

この田中順也にスポルティングへの移籍の噂が流れた当時は、ポルトガルの大手メディアの大半がそれを報道した。田中順也のスポルティング移籍は実現したが、ポルトガルでは実は、移籍は実現せずとも日本人選手加入の噂が、ここ2-3年で1年に1-2回程度は報じられている。今回は、日本人の代表スター3選手にかつて浮上したポルトガルリーグ加入の噂を振り返りたい。

宇佐美貴史(ガンバ大阪)

当時ガンバ大阪に所属していた宇佐美貴史にポルト移籍の噂が浮上したのは2015年の夏。Jリーグで16ゴールを挙げた宇佐美が、現スペイン代表監督フレン・ロペテギ率いるポルトへ数時間中に移籍するとの噂が報じられた。ポルトガルリーグ3年連続得点王ジャクソン・マルティネスの後継者としてである。

しかし、本ニュースを報じたのは『MultiDesportos』というマイナーなメディアであり、そのソースにも「日本メディアによると」と記載されており、現地ポルトガル発のニュースではなかった。その信憑性は疑わしく、案の定、宇佐美のポルト移籍は実現しなかった。

長友佑都(インテル)

インテルの長友佑都にベンフィカ移籍の噂が生じたのは、宇佐美のポルト移籍の噂から約1ヶ月後。同じ夏に2人の日本人スターに、ポルトガルの2大クラブへの移籍の噂が流れたのである。

長友はアトレティコ・マドリードへ移籍したギリェルメ・シケイラの後任とのことであった。ポルトガル3大サッカーメディアの一角『Record』がイタリアメディアの報道を引用し、ベンフィカのオファーが実在したことを報じた。しかし、ベンフィカ側のオファーがインテルを納得させるのに十分ではなく、筆者が書いた下記コラムも虚しく、移籍は白紙となった。

【ミニコラム】長友にベンフィカ移籍の可能性。ポルトガル王者へ移籍すべき4つの理由

ハーフナー・マイク(フィテッセ)

最後に紹介するのは、フィテッセに所属していたハーフナー・マイクのベンフィカ移籍の噂。田中順也にスポルティング移籍の報道がされる前の5月に突如浮上していた。フィテッセで得点を量産していたハーフナーには、ナポリも関心を抱いていると報じられていたが、その獲得競争にベンフィカも参戦。オスカル・カルドーソに継ぐストライカーとしてハーフナーを獲得する可能性が浮上していた。しかし、こちらも移籍は実現せず報道は鎮火。その数ヶ月後に、田中順也のスポルティング移籍が実現した。

ここ数年で毎年報じられている日本代表クラスの選手のポルトガルリーグ加入の噂。果たして、この冬も日本人選手がポルトガルメディアを賑わし、はてはポルトガルクラブへの加入が実現させるのだろうか。期待感を持ってこの冬の移籍市場も見守りたい。

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LSB補強を最優先するベンフィカ。候補は3選手に絞られる

『A BOLA』

移籍市場の閉幕が近づき、未だ補強に至らないLSBのポジションに新戦力を探すベンフィカ。二転三転したルイ・ビトーリア新監督率いるチームのLSB補強候補は、どうやら3選手に絞られたようだ。

ファーストチョイスは、かつてクラブで活躍したギリェルメ・シケイラのレンタル復帰だ。フィリペ・ルイスが加入したことで、選手はアトレティコからの退団を望んでいるというが、未だベンフィカとアトレティコは合意に至っていない。また、国内最大のライバルであるポルトとインテルもシケイラに関心を寄せており、激しい獲得競争が予想されている。

シケイラを逃した場合のセカンドチョイスは、アルバロ・ペレイラだ。現在はインテルからエストゥディアンテスにレンタルされている同選手。ベンフィカはアルゼンチンクラブとすでに交渉を開始しているようだ。

そしてサードチョイスは、インテルの日本代表、長友佑都である。同選手は、インテルでは構想外と見なされており移籍先を探している。すでにベンフィカが正式オファーを提示したが、インテルを納得させることはできなかったという。またここに来て、かつての恩師ラニエリ監督が指揮するプレミアリーグのレスターが、長友に対して500万ユーロのオファーを提示し、選手自身もプレミアリーグでのプレーを望んでいるとの報道もされた。

移籍市場も残すところあと数日となった。果たしてベンフィカのLSBのポジションに落ち着くのは上記3選手のうち誰になるのだろうか。

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【ミニコラム】長友にベンフィカ移籍の可能性。ポルトガル王者へ移籍すべき4つの理由

「NAGATOMOがベンフィカへ」

昨季のプレシーズン、柏レイソルに所属していた田中順也にスポルティング移籍の可能性が報じられたときと同様に、インテルの長友佑都のベンフィカ移籍を、ポルトガル主要メディアがこぞって紹介した。

今夏の移籍市場で、左サイドバッグのポジションを最優先補強ポイントとしているベンフィカ。かつての英雄ファビオ・コエントランのレンタル復帰を目論んでいたものの、レオナルド・ジャルディン率いるモナコに奪われ、同様にかつての名選手ギリェルメ・シケイラの復帰を狙うも、難航している。そんな中で、シケイラ獲得失敗に備え、インテルで出場機会を得られていない日本代表LSB長友佑都に狙いを定めたわけである。

『A BOLA』によると、ベンフィカはすでに長友に対して正式オファーを提示したようだ。しかし、インテル側を納得させるのに十分ではなく交渉は暗礁に乗り上げている。ベンフィカとしては何としてでも補強したいポジションであり、今後はより良いオファーを提示する可能性も考えられる。

果たして長友にとって、ベンフィカ移籍は良い選択肢となるのだろうか。結論から言えば、イエスだ。この移籍がもし実現すれば、ポルトガルサッカーの日本での知名度は間違いなく向上する。筆者にとっては願ったり叶ったりな状況だ。しかしそれ以上に、長友自身にとって、セリエAで不調に沈むインテルよりもポルトガル王者でプレーするべき理由があるのだ。以下に4つ紹介しよう。

第一に、ベンフィカがLSBを欲しているという事実だ。現在のベンフィカには、かつてのコエントランやシケイラのような有力なLSBがいない。長友が加入すればそれは即戦力としての獲得であり、レギュラーを掴める可能性は限りなく高い。

第二に、ベンフィカはポルトガルはおろか世界でも有数のトップクラブであることだ。国内カップからCLやELといったヨーロッパ大会まで、あらゆるコンペティションにおいて上位進出が狙える。国内リーグでは絶対的な地位を確立していることから、CLは常連である。今季もグループステージから参加するベンフィカは、アトレティコ・マドリードやガラタサライら、試合経験を積むには最適な強豪クラブと同組になった。グループ突破も十分に狙えるため、長友がCL出場を望むのならば、この上ない選択肢となり得るのだ。

第三に、ベンフィカで良いプレーをすれば、1年で世界トップの名門クラブへ引き抜かれる可能性が十分にあるからだ。ポルトガルリーグは世界各国のスカウトが集結する人材の宝庫であり注目度は高い。実際に、スペインの下位チーム、グラナダからレンタル加入したシケイラも、2013-14シーズンにベンフィカでリーグMVP級の活躍を見せたことで、そのシーズンの終わりに、アトレティコ・マドリードに引き抜かれた。世界一のサイドバッグを夢見る長友にとって、自身の評価を取り戻す大きなチャンスになり得るのだ。

第四に、長友がイタリア語に堪能であることだ。ポルトガル語とスペイン語、イタリア語は同じラテン語を起源とする兄弟言語だ。イタリア語を話せる長友にとって、ポルトガル語の習得は難しくなく、チームへの適応も早くにこなせるだろう。これはポルトガル語を学び、イタリア語にも手を出した筆者の経験から明言できる。ポルトガル語とスペイン語並みかそれ以上に、ポルトガル語とイタリア語は似ているのだ。

以上4つの理由から、長友はチームのアイコン的存在となったインテルを飛び出してでも、ベンフィカに移籍して良いと考える。実現はクラブ間の交渉次第ではあるが、個人的な希望として、ポルトガル王者の左サイドを蹂躙する日本代表選手の姿を見てみたい。