名古屋グランパスが、アトランタからポルトガル1部リオ・アベにレンタルされていたブラジル人MFジョアン・シミッチを完全移籍で獲得したことを発表した。
ポルトガルのリオ・アヴェFCより、#ジョアンシミッチ 選手🇧🇷の完全移籍での加入が決定しました‼️
“ #grampus に来ることができてとても幸せです。皆さんに愛していただけるように頑張ります ”
ようこそ名古屋へ🏯ジョアン選手✨
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— 名古屋グランパス 公式 (@nge_official) February 6, 2019
現在25歳のジョアン・シミッチは、183センチの長身セントラルMF。名前の表記は「João Schimidt」であり、「ジョアン・シュミット」と読むのが自然のように見えるが、あくまでもポルトガル語発音に則り、登録名は「ジョアン・シミッチ」となった。
シミッチはユース年代よりブラジルの名門サンパウロでプレーし、2015年にはポルトガル1部ビトーリア・セトゥバルにレンタルされた。かつてのポルトの英雄ドミンゴス・パシエンシア監督率いるチームの中心選手として公式戦34試合に出場し、8ゴールを記録するなど確かな実績を残した。その後、サンパウロ復帰、アトランタ移籍を経て、2018-19シーズンよりレンタルでリオ・アベに加入した。
リオ・アベでも中盤に欠かせない主軸として、リーグでは序盤戦を除いてほぼフル稼動。17試合に出場して3ゴールを記録していた。
この3ゴールはいずれもセットプレーによるものであり、うち2ゴールはPKでの得点。残りの1ゴールは、ポルトガル3強の一角スポルティング相手に一矢報いた、中距離の直接FK弾であった。名古屋グランパスでは、PKこそジョーにキッカーを譲るかもしれないが、FKでは、短距離のガブリエル・シャビエル、中長距離のジョアン・シミッチという役割分担も期待でき、彼らのプレースキックは対戦相手にとって脅威になることは間違いない。
◆リオ・アベではPKキッカーとして、リーグ戦で2ゴール
GOLO! Rio Ave FC, João Schmidt aos 90'+5', Sta. Clara 1-3 Rio Ave FC pic.twitter.com/D8zkFK3R67
— RioAve_FC_Golos (@RioAve_FC_Golos) September 22, 2018
◆スポルティングとの一戦では美しい中距離FKを決める
GOLO! Rio Ave FC, João Schmidt aos 12', Rio Ave FC 1-1 Sporting CP pic.twitter.com/h1zUHnIO6W
— RioAve_FC_Golos (@RioAve_FC_Golos) December 3, 2018
左足から長短のパスを織り交ぜチームにリズムをもたらし、機を見ては前線に上がりミドルシュートや味方とのワンツーでゴールを脅かす。名古屋で例えるなら、利き足・背格好で似ているエドゥアルド・ネットを、より可動範囲を広くシュート精度を向上させ、何より「論理的に」したプレースタイルと言えよう。
試合中にストレスを溜めやすく、時に糸が切れたようなプレーをしてしまうのも、実によく似ている。ちなみに、シミッチにとってポルトガルでのラストマッチとなったトンデーラ戦では、試合終了後ロッカールームに引き上げる際にお口が悪すぎたとして一発レッドをもらっている。これがシミッチのポルトガルでの最後の姿となった。
◆ビルドアップに優れるが、時に自陣深くでボールを失い、チームにピンチをもたらすことも
Rio Ave FC, Caso, João Schmidt aos 45' pic.twitter.com/yWW2fqQAJq
— RioAve_FC_Golos (@RioAve_FC_Golos) October 6, 2018
川崎フロンターレ移籍が噂されているリオ・アベのジョアン・シュミット、トンデーラ戦終了後、お口が悪すぎたようで、ロッカールームに引き上げる際に一発レッドをもらった模様。トンデーラ側にもレッドが出るなど、荒れた後味の悪い試合に。 https://t.co/QckbsaITJV
— YS (@yutasaito_pt) February 2, 2019
いずれにせよ、ブラジルの名門で育ち、2度のポルトガル1部リーグへの挑戦でも、主軸としてプレーするどころかゴールを積み重ねるなど、その実力に疑いの余地はない。JリーグではトップクラスのMFであるエドゥアルド・ネットと高次元のスタメン争いを繰り広げてくれることだろう。